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世界をリードする人材の創出にむけて- 事業仕分けに対する声明 -

                世界をリードする人材の創出にむけて
                  - 事業仕分けに対する声明 -


明治大学 学長 納谷 廣美
    副学長 針谷 敏夫
    副学長 伊藤   光
    副学長 松橋 公治
    副学長 坂本 恒夫
    副学長 勝   悦子
    副学長 山泉   進
    副学長 柳沢 敏勝
学長室専門員長 間宮   勇


 行政刷新会議ワーキンググループによる平成22年度予算編成に関わる事業仕分けにおいて、文部科学省の高等教育および学術研究振興に関わる様々な予算が縮減、または廃止の方向性が提案されました。このようなワーキンググループの判断は、日本の高等教育および学術研究の発展、ひいては「科学技術創造立国」を唱える日本の発展を大きく損なうことを憂慮します。

 高等教育関係予算は、わが国がこれからの地球社会を生き抜くうえでは、必要かつ不可欠です。しかし、日本の高等教育に対する公財政支出(対GDP比)はOECD加盟国中最低レベルであり、さらに縮減されることは次世代人材養成の観点からも看過できない、重大な事態です。基盤的予算による継続的な事業支援は当然でありますが、競争的資金の導入が各高等教育機関を刺激し,この刺激こそが良質な研究・教育につながっていくものであり、事実その効果は出現しています。もし,高等教育関係予算の削減がなされた場合,わが国の生命線である科学技術の進歩が停滞し,今以上に厳しい多国間競争に打ち勝つことができなくなることは明白です。また,21世紀を迎え全地球規模でのパラダイムシフトの動きが加速化してきている事実をみると,新たな発想の転換が必要です。特に、若手研究者の育成や女性研究者の支援は少子化時代における重要な事業と位置づけられます。より多くの高等教育予算による人材育成こそが, 21世紀社会を全地球規模でリードする多くの人材の創出につながるものです。

 資源を持たない日本にとって,科学の発展なくして国の発展は望むべくもありません。特に科学研究費補助金については,人文・社会・自然とすべての研究分野にわたり,自由な発想による研究活性化の促進が先駆的研究へとつながっていく重要な使命をもっている研究費です。このことの重要性は、計り知れません。また,グローバルCOEは大学院博士課程において卓越した研究拠点を整備するために創設された競争的資金であり,この事業は世界における先端研究をリードしていくためにも必要不可欠な資金であります。特に、わが国高等教育機関に学ぶ学生の8割近くを抱える私立大学にあって,その研究と教育を機能させるためには,主たる収入を学費収入に依存している現状をみれば,公的な競争的資金を獲得することにより教育・研究を充実させていくことの重要性は明らかであります。グローバル30をはじめとする先端的取り組みに対する支援は、他大学と競争し、切磋琢磨することにより個々の大学の教育改革の推進が図られ、より良い人材の育成につながっているものと確信します。

 現在のように、先端的教育・研究が地域連携、産官学連携などを含めた多様な基盤によって支えられることが、長期間の継続した教育・研究活動を可能にし、真に実社会に貢献しうる科学技術の形成につながることはいうまでもありません。先端研究に関わる予算の縮減は、鳩山総理大臣が所信表明で述べた「先端分野における研究開発、人材育成の強化などにより、科学技術の力で世界をリードする」という方針とは逆方向であることは明らかです。したがって、先端的教育・研究を支援する様々な予算の縮減に反対します。むしろ私たちとしては、高等教育および学術研究振興に関わる公財政支出の対GDP比を、現状0.5%から1.0%への大幅な拡充を要望致します。

                                                          以 上



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