明治大学
世界を驚かせた錯視アートの魅力を大解剖!!

明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)は私たちの身の回りの多くの課題に対して、錯覚をはじめ、数理科学から解決のアプローチに挑戦しています。

解説するのは…

杉原 厚吉

解説するのは…

杉原 厚吉(すぎはら・こうきち)

明治大学教授。専門は数理工学。視覚の仕組みを数理モデルで解き明かす研究の中で、ありえない動きが見えてきたり、鏡に映すと別の立体に変わったりする新しい立体錯視を発見している。「世界錯覚コンテスト2018」優勝(通算優勝3回、準優勝2回)優勝作品の解説は【数理科学する明治大学】

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知られざる錯覚の
ひみつ

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その1
錯覚を数学で作ることができるって本当?

脳が出す答えを予測し、数式を使ってその裏をかく。

人はものを見たとき、まず目の網膜に画像が映り、次にそれが脳に送られて目の前の状況を判断しています。この情報処理を計算手続きで表すことで、視覚の数理モデルができます。これを使うと脳が画像を見てどのように立体を知覚するかがわかるため、同じ画像に見えるのにそれとは別の立体を計算で導き出し、作って見せると、Aを見せたのにBと捉えてしまう錯覚が起きるのです。

その2
そもそも錯覚ってどんなものなの?
暮らしに役立てられるの?

錯覚の解明が、芸術発展や社会貢献の新たな一歩に。

錯覚は不思議で面白い視覚効果を生み出すため、錯視量を最大化することによって、新しい芸術表現やエンターテインメントの可能性を広げます。その一方、実際とは異なるように見えてしまう現象でもあるので、事故や渋滞の原因となることも。そこで進められているのが錯覚現象の解明です。錯覚の仕組みが数理的にわかると、錯視が起きないようコントロールできるようになるはずです。
(写真左)みかんを赤いネットに入れることで、より美味しそうな色に見えます。
(写真右)杉原教授のアドバイスをもとに、2019年1月28日に京急電鉄の羽田空港国際線ターミナル駅に「錯視サイン」が設置されました。(写真提供:京急電鉄)

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錯覚をはじめとする
5つのアプローチ

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明治大学では、これまでご紹介した「錯覚学」をはじめ、数理科学の力を活用することで、自然や社会の現象をひもとき、暮らしやすい安全な社会づくりを目指しています。今後も明治大学 先端数理科学インスティテュート(MIMS)の新たな挑戦にご期待ください。