《2期》
ごあいさつ / 会期 / 樹村みのりプロフィール / テーマについて / 謝辞
◆壁面展示①
【テーマ:菜の花・家族】
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菜の花畑のこちら側(第1話) トビラ
展示品初出:別冊少女コミック 1975年11月号
作品データ:別冊少女コミック 1975 年11、12月号、1976年 1月号
《コメント》
「菜の花畑」としての最初のマンガの表紙です。まあちゃんの手の形は、当時まあちゃんと同じ年くらいだった甥が、こんな形で祖母の肩で手を組んだので、「そのまま!」と言って、素早くスケッチしました。
《解説》
「菜の花畑」シリーズについて
樹村みのりの代表作として筆頭にあがるシリーズ作品。タイトルに「菜の花畑」と入る作品には以下がある。
・菜の花畑のこちら側(全3話) 別冊少女コミック 1975年11、12月号、1976年1月号
・菜の花畑のむこうとこちら 別冊少女コミック 1977年3月号
・菜の花畑は夜もすがら 別冊少女コミック 1977年10月号
・菜の花畑は満員御礼 別冊少女コミック 1978年12月号
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菜の花畑のむこうとこちら 本編
展示品初出:小学館 1976年1月5日 / 作品データ:別冊少女コミック 1975年4、5月号
《コメント》
4人の女子学生の性格を表現、と考えて設定した”バス席の譲り方”です。
作者は去年初めて“譲られる人”になり、ビックリ。新鮮な驚きでした(年齢を考えたら当然なのですが)。
《解説》
山口家の隣にある水谷家には男子学生4人が下宿していた。彼らは山口家の下宿人たちにそれぞれに淡い想いを寄せていた。ひょんなことから彼ら8人は4対4での集団デートをすることになるのだが……。
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菜の花畑は満員御礼 トビラおよび本編
展示品初出:別冊少女コミック 1978年12月号 / 作品データ:別冊少女コミック 1975年4、5月号
《解説》
12月24日。森ちゃんとスガちゃんは下宿への帰り道、どこか元気のないまあちゃんと出会う。3人で帰路を行くなか道に迷ったという老齢の男性と言葉を交わすと、彼は隣家の水谷氏の知人だという。まあちゃんの憂鬱と奇妙な男性の正体とは。
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菜の花畑のむこうとこちら 文庫 カバー
展示品初出:朝日ソノラマ 2006年4月30日 / 作品データ:別冊少女コミック 1977年3月号
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家族の風景 トビラ
展示品初出:フォアレディ 1990年8月号
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家族の風景 本編
展示品初出:フォアレディ 1990年8月号
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見送りの後で 単行本 カバー
展示品初出:朝日ソノラマ 2008年1月30日 / 作品データ:夢幻館 2006年 vol.11
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見送りの後で 単行本 カバー(表4)
展示品初出:夢幻館 2006年 vol.11
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コンラートに死が呼びかける
1932年
素描:黒チョーク
54.4×42.5
ケーテ・コルヴィッツ美術館 ベルリン
(パネル展示)
こちらで画像をご覧いただけます
https://postkarten.lukasverlag.com/produkt/konrad-ruft-der-tod/
《コメント》
ケーテ・コルビッツ(版画家・彫刻家1867ー1945)の「コンラートに死が呼びかける」からイメージを借りました。フィリア美術館(山梨県)でコルビッツの「ピエタ」などを見ることが出来ます。
《解説》
イラストレーターの道子は、病気で倒れしばらく実家で過ごすこととなった。仕事を離れ久々にゆっくり肉親たちと日常を送る中、自分のルーツをしみじみと見つめなおすことになる。
樹村作品には、70年代後半という早いころから、母と娘をはじめ女性同士の関係性を掘り下げる作品が目立つのだが、本作と「星に住む人びと」(1976年)、「となりの同居人」(1977年)、「水子の祭り」(1982年)には父のことが描かれているのが印象的である。
◆壁面・ケース展示
No.01~32
※1期壁面・ケース展示No.01~32と同じ
◆壁面展示②
【樹村家の猫たち】
2016年の「うちの猫は世界一 ♥」展用に描いたイラストより、1会期につき2点ずつ展示。コメントは基本的に翌 2017年にまとめられたイラスト冊子『うちの猫は世界一♥』より抜粋し、多少補足している。
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愛(あい)
展示品初出:「うちの猫は世界一♥」展 2016年
《コメント》
「愛ちゃんが描けた!」と思えた絵です。
友人に「愛ちゃん」という娘さんがいたので、良い名前だと思い拝借しました。
子猫の時から表情や仕草が可愛らしくて人気者。近所の子がパっと見ただけで、「僕、愛ちゃんが一番好き」というくらい、特に子どもに好かれる何かがありました。素直で、いつも満ち足りていて、情緒的に安定。多くは望みませんでした。それでも心はタフで、“軽い気持ちでネバー・ギブ・アップ”精神の持ち主。
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心太(しんた)
展示品初出:「うちの猫は世界一♥」展 2016年
《コメント》
“ところてん”と読むとは当時は知らずに付けてしまった名前です。小さい頃はお母さんの陰に隠れてばかり。「心が太く育って欲しい」と考えたつもりだったのです。
人、♀猫3、の女系家族の中で、穏やかで心優しい男子に育ちました。体は大きくて、足が長くてハンサム。家の中ではおとなしく、でも実は外ではブイブイいわせていた近隣のボス猫でした。「気は優しくて力持ち」を絵に描いたような猫でした。
◆中央・覗き込みケース展示
T-01~12
※1期中央・覗き込みケース展示T-01~12と同じ