地域経済連携支援講座4の第1回は、10月8日に鎌倉市長の石渡コ一市長にお越しいただいて行なわれました。
鎌倉市は、これから世界遺産登録を目指す自治体です。その特徴と課題、環境とまちづくり、市民との協働など多岐にわたってお話くださいました。
なかでも、世界遺産登録による地域活性化として、生活の場のなかに世界遺産があるため、市民・事業者・行政が一体化しないと事業が進まないという特色をお話くださり、その難しさを知ることができました。
鎌倉市は日本有数の観光地ですが、面積あたりの観光客数が京都や奈良とくらべ約7倍にものぼり、大変混雑しているのだそうです。そこへ、世界遺産に登録となった場合、観光による混雑の住民への影響と閑静な住宅地を保持するという両面の共生が課題であるとのことでした。そこで、観光のためではなく、世界遺産登録のための緑化を生活の基盤としても整備することや、数多くの文化財の保護という「まちづくり」のために登録を目指しているということでした。
「市民の理解なくして世界遺産登録はない、理解が得られなければ登録しなくてもよい」というお言葉に、石渡市長の「まちづくりのための世界遺産登録」ということが分かりました。 |