早朝、貸切りバス2台に分乗して駿河台校舎を出発しました。出発に際して、小川先生から「飯田での研究テーマ設定に、各人が課題を見つけてください」というお言葉があり、ここから飯田プロジェクトがスタートしました。
現地に到着すると、昨年度に飯田市で実施された明治大学「リバティアカデミー講座」・『地場産業における新事業創造人材の育成プロジェクト』を受講された皆さんが迎えてくださいました。そして、飯田インターチェンジ近くの小瀬農園で昼食。地元名産のそばとクルミ味噌の五平餅を準備してくださっていました。「そばにコシがある」「クルミの風味がおいしい」など、飯田市の名物に舌鼓を打ちました。名物も飯田の研究テーマのヒントになったかもしれません。
昼食のあとは、いよいよ研修。市内中心部にある商工会館会議室にて、飯田市産業経済部の竹前雅夫さん、木下巨一さんに、飯田市の現状ならびに観光政策についての講演をしていただきました。
竹前さんは「飯田市の独自性と課題、そして戦略」として、「住み続けたいと感じる地域づくり」「帰ってこられる産業作り」「帰って来たいと考える人づくり」という三本の柱から「経済自立度を70%にしよう」という目標が掲げられました。
木下さんは、持続可能な地域づくりとして、「子ども、孫の世代でも元気でいられるのかどうか」として、環境・経済的に元気であること・社会的公正と福祉人権の三つが重なりあう地域づくりというお話がありました。
そのあとは、講演会場を宿泊施設の「天龍峡温泉交流館」の会議室に移して、研修の続き。地元の観光開発やイベント企画・実施に活躍される杉浦歩実さん、金谷俊樹さんから、地域活性化や観光事業に関するご自身の体験談を交えた貴重なお話を頂きました。
杉浦さんは「100万人のキャンドルライト」というイベントのお話をされ、実際に電灯を消して、ろうそくの明かりで、さまざまなお話をしてくださいました。「とにかく、このまちが良くなってくれればいいな、という思いだけです」というお言葉が印象的でした。
金谷さんは、ご自身が携わった豊後高田の地域活性化について具体的なお話をしてくださいました。「東京のマネではなく、町の個性を知る」ということで、昭和ブームに先駆けて商店街が残していた昭和30年代の面影を観光資源に、地域活性化に大成功を収めたというお話でした。「まちに観光バスがやってきたときの喜び」というお言葉に重みがありました。
そして、研修が終わり、夕食に。飯田市の方々と学生と教職員が交流し、とても楽しい懇談会となりました。また、食事のあとの片付け、洗い物、掃除を学生が率先して行う、という明大生の律儀な姿勢が見られました。
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