明治大学 平成17年度現代的教育ニーズ取組支援プログラム広域連携支援プログラム-千代田区=首都圏ECM-本プログラムは、文部科学省が公募する、平成17年度「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)に採択されました。」
Proj.9 今年も嬬恋村で稲刈り体験が行なわれました!(水野ゼミ)

10月12日、水野ゼミはプロジェクト9の取組として浦安市の小中学生を連れて稲刈り体験を行いました。これは、6月の苗付け・種まき体験から、9月のトウモロコシ収穫体験に引き続く農業体験の一環です。
水野ゼミでは、一昨年より嬬恋村半出来地区の畑をお借りして、稲と野菜を作ってきました。目的のひとつは、収穫した農産物で商学の研究を行うため、もうひとつは農作業に携わること自体を研究に活用するためです。
また、今年は食の安心・安全が大変揺らいだ年でもありました。そこで、自分たちで食べるものを自分たちで作ることを体験する、という目的も加わりました。今回の体験を通じて、大学生と小中学生が、食の安心・安全について、共に学びました。

■稲刈り体験

水野ゼミの畑に到着すると、春に苗付けをした田んぼには一面に稲穂が揺れていました。テレビでしか田んぼを見たことがない子どももいて、目を輝かせます。

さて、現地のボランティアの方の指導のもと、稲刈りが始まりました。根元を握って鎌で刈り取るのですが、これがなかなか難しい。去年も参加した中学生が、レクチャー役に回り、鎌の使い方を小学生に教えたりと、一生懸命刈り取っていきます。そうするうち、だんだんと手際が良くなり、田んぼのすべての稲を刈り取ることができました。

次は、稲を干す作業です。稲を束にしてわらで縛り、竿に干していきます。ところが、稲を縛る作業もなかなか難しい。ここでも中学生が縛りなおしてあげるなど活躍し、束になった稲を竿に掛けます。ところが、小学生には竿の位置が高く、ここでは大学生が手を貸し、どんどんと稲を掛けていき、すべての束を干すことができました。

途中の休憩では、近所のキャベツ畑を目にして、キャベツが並んで作られているのにビックリする子どもや、虫が珍しくて捕まえる子どももおり、農業体験であると同時に郷里と自然の体験でもありました。

この収穫体験で収穫されたお米が自分たちの口に入ったとき、食の安心・安全ということをかみしめることができるかもしれません。

どんどん稲が刈られていきます
テレビでしか見たことのない光景に子どもたちが喜びます
■観光農業についての講演・ジャム作り体験

稲刈りのあとは、NPO浅間山ミュージアム事務局・飯田さんに、観光農業についての講義をしていただきました。
嬬恋村の新たな観光資源を探すことも、水野ゼミの研究テーマです。夏の調査・視察研修に加え、今回の講義も大変参考になりました。

また、講義のあとは、楽しい体験がありました。ジャム作り体験です。自分で食べるものを自分で作る、という今回の目的の一環です。
リンゴを使ったジャムづくりでしたが、大学生も子どもたちも一生懸命。皮むきから始まって、薄切りにし、そのあと砂糖やレモン汁を加えて煮込み、最後に冷やして瓶詰めです。
普段、料理をしている大学生や中学生は手際よく、料理に慣れていない子どもたちは苦戦しましたが、飯田さんのアドバイスを伺って、参加者全員分のジャムを作ることができました。

珍しい体験と、地域活性化のための講義、家族によいおみやげもでき、充実感とジャムに満足して嬬恋村をあとにしました。

大学生と小学生が協働してジャム作り

■参加児童の感想
・学校で稲刈りをしたことはありましたが、本物の田んぼでの稲刈りは初めてでした。自然のなかでの本物の稲刈りができてよかったです。
・稲刈り体験の参加は2回目でしたが、前回より多く刈れて、多く束にすることができて、それを多く干すこともできたので、うまくなったと思い、うれしかったです。
・鎌の使い方が難しかったのですが、大学生のお姉さんに教わって、うまく刈れるようになりました。普段、大学生と話す機会がないので、とても楽しかったです。
・観光農業の講演のあと、ジャムを作らせてもらいましたが、意外と簡単で、自分の家でも作ってみたいです。
・ジャムを作るときは皮むきが大変でしたが、そのあとの味見でとってもおいしかったので、このあと食べるのが楽しみで、また苦労して作ってよかったと思いました。

■参加ゼミ生の感想
田植えから稲刈りと、都会に暮らしているとなかなか体験できない行事によって、小中学生には充分に嬬恋村と農業体験の魅力が伝わったと思います。今後は今回収穫した米を使い嬬恋村をアピールできるような企画を考えていきます。

■担当教員の感想 (商学部教授 水野 勝之)
これからは農学部だけではなく、商学部も農業を体験する必要があると考えています。なぜなら、日本の農業の良さと問題点を体感して、今後の日本の農業と流通する商品について商業の側面から考えなければならないからです。また、農業を体験する場合に、種まきや苗付け、収穫といった楽しみなことだけではなく、草取りや農業用具の清掃など地味で苦しい所も体験し、農作物を商品として扱う際に、その背景も理解した商業をすべきではないでしょうか。

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