明治大学 平成17年度現代的教育ニーズ取組支援プログラム広域連携支援プログラム-千代田区=首都圏ECM-本プログラムは、文部科学省が公募する、平成17年度「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)に採択されました。」
Proj. 5 「カレーの街よこすか」を視察調査!
 

カレープロジェクト「食文化が結ぶ地域連携」では、千代田区・横須賀市・横浜市との食文化を通した連携や活性化について研究を行っています。その試みの一環として、当プロジェクト参加者24名は、6月11日(日)「海軍カレーのまち」横須賀市を訪問しました。

横須賀市役所、横須賀商工会議所、横須賀市カレー事業者に協力いただき、「カレーによるまちおこし協力店」である市内の海軍カレー店2店舗を訪問した後、魚藍亭にてカレーの試食会やワークショップを行いました。

参加者は、今回の意見交換やディスカッションを通して、横須賀海軍カレーと、まちおこしについての知識を深め、今後の研究へ反映させる為のヒントを得ることが出来たようです。

魚藍亭の前にて


 横須賀カレーツアー

横須賀到着後、視察チームは2班に別れ、「カフェテラス ウッドアイランド」、「横須賀海軍カレー本舗」をそれぞれ訪れました。「ウッドアイランド」オーナーからは、カレー店経営の方針・カレーに対するこだわり・メニューのネーミングなどについて、ユーモアを交えてお話し頂き、参加者からは大変好評でした。「横須賀海軍カレー本舗」は2階がカレー店、1階には横須賀観光インフォメーションと物産品コーナーが併設しており、お客さんが「食」と「観光」をとおして「カレーのまち よこすか」を感じられる店作りとなっていました。開店の経緯など事業に関する興味深い説明をいただき、学生からは様々な質問が飛び交っていました。

午後からは「魚藍亭」にて、横須賀市内4店舗のカレー(魚藍亭、横須賀海軍カレー本舗、さいか屋、ウッドアイランド)を試食をさせていただきました。参加者はそれぞれの店のオリジナルな味を交互に味わい、風味などを分析しながら、意見交換していました。日本のカレーの原形といえる「海軍カレー」は軍隊食に取り入れられたことが発祥ということで、どの店のカレーも人参、たまねぎ、じゃがいも、肉が入ることがルールとなっており栄養面が重視されているとのことでした。

その後、ワークショップが開催され、横須賀市役所、商工会議所、カレー事業者から、横須賀のカレー事業の経緯・現状・問題点などについてお話を伺いました。参加学生も当プロジェクトの活動企画案(食育に関するテーマ)を報告し、横須賀市側の参加者から「是非とも実現してもらいたい」と高い評価を得ました。 その後も質疑応答をとおして、活発な議論が行われました。横須賀市からは8月に行われるカレーフェスティバルへの参加協力要請など本学学生への期待も寄せられました。

ウッドアイランド 島森さん
ウッドアイランド 島森さん
横須賀カレー本舗 鈴木さんより店内の説明を受ける
横須賀カレー本舗 鈴木さん
より店内の説明を受ける
横須賀マスコットキャラクター「すかれー」くん
横須賀マスコットキャラクター
「すかれー」くん
横須賀4種類のカレー
横須賀4種類のカレー

学生が研究計画案を発表学生が研究計画案を発表

ディスカッションの様子ディスカッションの様子

■参加者の感想
・「横須賀海軍カレー」については聞いたことがあるという程度でした。今日お話しを聞いて、初めて海軍カレーがカレーの元祖であることを知りました。一定の基準に沿っているカレーを海軍カレーとすること等、初めて聞くことばかりで大変勉強になりました。しかし、裏を返せばカレーに興味を持っている私ですら初めて聞くことばかりで、一般の人にこの情報は伝わってないのではないかな?と思いました。「横須賀のカレーってどんなカレー?」と聞かれても、どういうカレーか思い浮かべられないと思います。もっと「元祖カレー」ということを押し出していけばいいのではないかと思いました。

・一日で横須賀海軍カレーについて大まかに知ることができました。特に横須賀カレーに惹かれた点は「こだわり」でした。試食した4種類のカレーのそれぞれが全く異なった個性をもっていました。一つ一つのカレーにこだわりがあり、またそれらが「海軍カレー」として共通していることころがすごいと思いました。 しかし、こんなに独自性のあるカレーを、社会に広める為にレトルトが広まりすぎてしまうのも「本当の地元の味」という点からみると難しいと思いました。

・お会いした方々の熱意が直に伝わってきました。本当に感謝しています。ただ、向こうの方もおっしゃっていたように、駅についても、町の中を歩いてみても、それほど「カレー」の文字に会うことがなく「カレーの街」といえるかどうかは疑問が残りました。神保町の方が人口密度も高く、店舗が密集しているのに、横須賀の街がカレーで売り込んでいけるのは「横須賀海軍カレー」というブランドの存在だと思いました。神保町の方を考える際の参考にできそうです。

・対外的には様々なメディアに取り上げられ、大きなプロジェクトとして成功していると思いますが、対内的にはまだまだ浸透していないので、対内的な宣伝に力を入れ、対外的な活動と合わせてさらに大きなものにして行ってほしいと思います。それぞれのカレー店が特徴をアピールしたプロモーションをしていけば、よりお客に伝わりやすいのではないかと思いました。


後日、視察調査をもとに、日本経営システム学会「インターンシップおよび大学教育改革GP成果研究部会」にて研究報告が行われました。

大都市周辺自治体における地域活性化の研究 −「カレーの街よこすか」の事例研究 −
明治大学商学部教授 山下 洋史、兼任講師 西 剛広

前のページに戻る チェーンプロジェクト概要GPニューストップページ │ このページのトップへ
明治大学トップへ 商学部トップへ 生涯学習・学校教育 文部科学省
Copyright (C) 2005 Meiji University, All rights reserved.