イベントレポート

11月23日、明治大学駿河台キャンパスにおいて「明治大学アカデミックフェス2017」が開催されました。“「知」の最先端を、体感する。”をテーマに、講演、ディスカッション、ワークショップなどを通じ、様々な分野における知見や体験をお互いに披露し、これからの日本を一緒に考えようという本学初の試み。イベント当日はあいにくの空模様にも関わらず1000人以上が来場、会場は熱気に包まれました。このページでは、そんな学生、教員、企業担当者、有識者が一体となり創りあげた“知の一日”の様子をお届けします。

EVENT PICK UP!!

10:20~ 対談(隈研吾、土屋恵一郎)
@アカデミーコモン

対談:隈研吾&土屋恵一郎/シンポジウム「知」のリブランディング
  • 対談:隈研吾&土屋恵一郎/シンポジウム「知」のリブランディング
  • 対談:隈研吾&土屋恵一郎/シンポジウム「知」のリブランディング

アカデミーホールで行われた午前中のイベント、そのオープニングを飾ったのは建築家の隈研吾氏。江戸時代末期の浮世絵師、歌川広重と自身の設計である「広重美術館」を例に、日本と西洋のアートの交流、現代のテクノロジーだからこそ実現できた伝統的な表現など“交錯”が生む新しい知の可能性についてお話いただきました。その後の土屋学長との対談では隈氏の仕事に共通する普遍性、提唱している“負ける建築”という考え方が生まれた背景など、建築を軸にした様々な話題について活発な議論が交わされました。
イベント後半では「知のリブランディング」と題したシンポジウムを開催。4人の本学専任教員に加え、評論家の宇野常寛氏が登壇。それぞれの活動や研究を通じ、大学が発信すべき知の形についての意見交換が行われました。

15:00~ 学生企画コーナー
@RoomE

学生企画コーナー
  • 学生企画コーナー
  • 学生企画コーナー

本学の学生が主体となって行われた学生企画コーナーでは「大学での学びを考える」をメインテーマに在校生向けのワークショップが実施されました。参加者は少人数のグループに分かれ、「インターンと就活」「奨学金」「学習」「勉強と成績評価」についてそれぞれディスカッション。初対面ばかりで構成されたグループが多いにもかかわらず、どのテーブルも議論は白熱。その後の発表の場では提示されたテーマへの結論に留まらず、勉強することの意味や働く理由、海外に出ることでわかる日本の良さ、さらには大学側への要望(?)まで柔軟に話題は広がり、活気と和やかな笑いが溢れる空間が生まれていました。参加者のみならず、観覧者にとっても、大学での“学び”とは何かを改めて考えることができる建設的な時間となりました。

13:00~ オープンイノベーションスペース
@RoomF

オープンイノベーションスペース
  • オープンイノベーションスペース
  • オープンイノベーションスペース

オープンイノベーションスペースのテーマに選ばれたのは「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」。SDGsとは17の大きなゴール(脱・貧困、クリーンエネルギーの実現、働きがいと経済成長の創出等)と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されている国際的な取り組みのことを指します。ディスカッションコーナーではこのSDGsに積極的な4企業と本学の教授陣が登壇。企業の活動と明治大学の有する技術とのコラボレーションの可能性を模索する場に。“100年後の子ども達のためにやらなければならない”という言葉が印象的でした。プログラム後半では明治大学の研究成果である「折紙工学」の特性を活かして、SDGsの目標を達成するプロダクトを開発するアイディアコンテストを開催。教育現場での活用を想定した紙で作るスピーカーや、機能的なブロックソファー型の防災グッズなど審査員達も思わず唸る斬新なアイディアが披露されました。

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イベント後記

地方創生から女子力まで、ありとあらゆるジャンルの学びの場が生まれた「明治大学アカデミックフェス2017」。フェスという名にふさわしく、全身に熱い知識のシャワーを浴び続けた一日となりました。すべての会場に共通して見られたのは登壇者と参加者が積極的に議論を交わす様子。一方通行ではないインタラクティブな場となったことで会場にいたすべての人が何かを得ることができたのではないでしょうか。大学発信イベントの新たな可能性を提示した「明治大学アカデミックフェス2017」。来年はどんな形になるのか、今から開催が楽しみです。