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ゼミナール教育について

情報コミュニケーション学部のゼミナール教育について
 21世紀の人間を取り巻く社会に関わる諸問題は,既存の知識の枠組みだけでは認識も解決も困難です。これからの時代は,問題の所在を認識し,情報を収集・分析し,問題の背景やそれが及ぼす影響を考察し,いくつかのシナリオを想定しながら解決策を立案することが特に重要となります。
 情報コミュニケーション学部では,社会科学的な知見を中心としながらも,これまでの学問分野にこだわらず,各分野からの多面的・総合的アプローチによる問題発見・問題解決型の教育を重視しています。このことから,1年次から4年次まで段階的に履修する「ゼミナール科目」を設置しました。
 ゼミナール科目は,「基礎ゼミナール」(1年次),「問題発見テーマ演習A・B」(2年次),「問題分析ゼミナールⅠ・Ⅱ」「問題解決ゼミナールⅠ・Ⅱ」(3・4年次)があります。それぞれの段階において認識,立案,実行,評価のプロセスを繰り返しながら,具体的,個別的問題に対する解決能力を養成することや、各ゼミナールを通しての少人数双方向授業によるアクティブ・ラーニングを行います。
基礎ゼミナールについて
 1年次配当の基礎ゼミナールの目的は,第1に,各担当教員が設定したテーマを中心に学習する中で,大学生として身につけるべき,学術的な論理的思考,専門資料の収集・分析方法,論文・レポートによる表現手法,プレゼンテーション,ディスカッションの技法などの基礎について修得することです。第2に,現代社会における情報とコミュニケーションの意義と機能を知り,学生各自の問題関心を高めることです。また第3に,学生が各自の関心に応じて,「4年間の学習デザイン」を設計できるよう,ゼミナール担当教員がアドバイザーとして適宜学生の相談に応じます。
問題発見テーマ演習A・Bについて
 2年次配当のこのテーマ演習は,セメスター制の半期2単位科目として開講され,一つのテーマについて集約的な議論や輪読,また,フィールドワークや作品制作などを少人数で行います。多様なテーマと出会うこの演習のなかで,学生自身が,問題発見能力を身につけていくことを目的とします。
問題分析ゼミナールⅠ・Ⅱについて
 3年次に配当される問題分析ゼミナールⅠ・Ⅱでは,問題発見テーマ演習A・Bにおいて身につけた問題発見力を発揮して,各担当教員の主要担当科目から設定したテーマを学習する中で,現代社会における情報コミュニケーションの意義と機能を踏まえて,問題点のさらに深い理解と洞察力を養うことを目的とします。このゼミナールでは,2年次までに培われた,論文・レポートの書き方,プレゼンテーションの仕方,ディベートの仕方等に加え,ケーススタディーやフィールドワークなども取り入れ,情報コミュニケーション力を一層磨きつつ,課題解決に向けて有効な問題分析力を養っていきます。
問題解決ゼミナールⅠ・Ⅱについて
 4年次に配当される問題解決ゼミナールⅠ・Ⅱでは,問題発見テーマ演習A・B,問題分析ゼミナールⅠ・Ⅱで培われた,現代社会における情報コミュニケーションの意義と機能やその問題点の発見・分析力を基礎にして,各担当教員の主要担当科目から設定したテーマを学習する中で,より学際的・総合的な見地から,社会に対して実際に有効な形で政策提言を行い,また社会に主体的・能動的に参加するための能力を養うことを目的とします。このゼミナールでは,4年間の学習効果の総決算として,卒業論文や卒業研究を完成させます。それはまた,卒業後の目標に向かって進むための出発点となるものです。