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教員と学生による座談会

教員と学生による座談会



さまざまな分野の学びが集う情報コミュニケーション学部。
情報コミュニケーション学部の魅力・環境・学び,そして「ポストコロナと大学教育の在り方」について,語り合いました。
2022年度学部ガイドで紹介した座談会の全文紹介ページになります。

INDEX

多様な分野の学びの中から自分だけの学びをカスタマイズできる学部

——情コミを志望した理由をそれぞれ教えてください。
中山 高校時代から漠然と国際支援に携わりたいと思っていました。そのためにどのような勉強をすればよいのかわからなかったのですが、「情コミでなら、自分のやりたいことをさらに発展させた学びが経験できるかもしれない」と感じ、進学を決めました。

小山 情コミで実施されている留学プログラムと授業内容に興味をもち、情コミで学びたいと思うようになりました。

長岡 私の場合は、大学を選ぶ際に文学と史学のどちらを専攻するか決めきれず、情コミでなら、学びながらどちらの道に進むか決められるのではないかと考えたことがきっかけでした。学んでいく中で、やはり自分が学びたいのは日本史だと思うようになり、現在は須田ゼミで日本史について学んでいます。

深野 入学前にシラバスを見て、専門性のある学びを追求する学部が多い中、非常に広く、多様な授業がある点に惹かれ、入学を決めました。

手探りの中で感じたコロナ禍でのオンライン授業

——オンライン授業について、実際に運営してみていかがでしたか。
髙橋 オンデマンド授業の場合、学生は時間割に縛られることが少なくなり、受講の幅がかなり広がったので、その点は良かったと感じています。また、動画を繰り返し見ることで、わからない点やより深く学びたい点について復習することもでき、さらなる学習効果も期待できます。しかし,対面の授業では,教室という空間に行けばおのずと「学びのスイッチ」が無意識のうちに働くのですが、オンライン授業下ではそれが働きにくくなります。学習環境としてこの状況が適切なのかどうか、今後考えるべき課題だと捉えています。

島田 私の場合は、自分の授業を見直すきっかけになりました。オンデマンド授業では、自分の話し方、授業内容などが動画にすべて記録されるので、否が応でも意識せざるを得ませんでした。「より良い授業をするにはどうすればよいか」考えるようになり、授業へのモチベーションを上げるきっかけになったと思います。これまで大学に呼ぶことのできなかった遠方の方々のお話を、オンライン上で簡単に聞くことができるようになったのも良い点だと感じています。対面授業を再開しても、オンラインで海外の方々のお話を聞く機会はもち続けたいです。

小林 オンライン授業になったことで学生への補填が必要だと考え、授業後に提出されるリアクションペーパーに全部返信することにしました。ひとりあたり1,000字ほど書いて返信していましたが、「ここまできちんとリプライがかえってきたことはなかった」と学生からは非常に反響がありました。「これまで果たして自分は学生ときちんと向き合えてきただろうか」と考えるきっかけにもなり、大学の授業の在り方を見直さなければいけないと感じたできごとでもありました。また、「オンライン授業だからこそできること」もあると思い、普段は関わることのできない遠くの方々と接点をもつようにもしました。ゼミでオンライン合宿を開催して中継先の方を交えて議論したり、他大学と合同でドキュメンタリー映画を上映したり、その映画の監督を呼んでお話を聞いたりと、今後の授業の可能性が広がったように思います。
この1年はひたすら学生を信じた1年でもありました。オンライン授業では学生の授業態度が見えないことから、きちんと学習しているかどうかは、彼らを信じるしかありませんでした。しかし、実際にふたを開けてみると、ほとんどのゼミで非常に良い成果が挙げられていて、大変うれしく思いました。

大黒 我々教員にとってオンライン授業は恰好のフィードバックの機会ですよね。ここまで如実に学生の反応がわかる機会はそうそうないと思います。また、教員の方でも「学生に集中させる授業」をいかにつくるかというスキルや力量が問われる場面だとも感じています。

須田 ゼミで活動することそのものについてはあまり支障ないと感じましたが、ゼミ活動を通じて感じられる「息遣い」のようなものは、やはりオンラインでは伝わらないと感じました。たとえば学生がゼミで発表をする際に、発表を聞いている学生も同じ場所で「息遣い」を共有できたほうが、きちんとフィードバックできると感じています。来年度以降も情コミではオンデマンド授業をいくつか設置する予定です。これまでデメリットだったことをうまく追い風にして、来年度以降はメリットとしていきたいです。