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イベント2016/06/22

直
by : 直

情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター主催ドキュメンタリー映画「ちづる」上映会を開催しました。

情報コミュニケーション学部ジェンダーセンターは、6月21日、駿河台キャンパスグローバルホールにて、ドキュメンタリー映画「ちづる」(監督:赤崎正和)の上映会を開催しました。
映画「ちづる」は、赤崎正和監督が、重度の知的障害と自閉症をもっている自身の妹・千鶴とその母の日常を一年間にわたって撮り続けたドキュメンタリー作品となっており、2011年秋に初めて一般公開され、注目を集めてきました。
上映会の冒頭でジェンダーセンター所長の細野はるみ情報コミュニケーション学部教授が、「多様な人間が共生できる社会の構築に寄与することが当センターの目的であり、今回の上映会もそうした経緯から開催をさせていただきました」と、当センターの活動内容に触れながら挨拶を行いました。
映画上映終了後には、赤崎監督と森達也情報コミュニケーション学部特任教授が映画のコメント及びドキュメンタリー映画についての対談を実施。赤崎監督からは、なぜこの映画を撮ろうと思ったのか、撮影をしているときの状況はどうだったのか、撮影後の赤崎家はどうなったのか、という話をしていただきました。ドキュメンタリー映画監督である森特任教授は、映画「ちづる」を通したドキュメンタリー映画の難しさや特徴を解説。約80名の来場者からは質疑応答で多くの手があがり、関心の高さが伺えました。




映画について、一つ一つ丁寧に当時の思いを語って下さった赤崎監督(写真左)。
「最初から妹を対象として作品を作ろうとは思っていませんでした。映画を二人三脚で作ってくれた池谷 薫先生(立教大学特任教授)と話す中で、大学に入って映像を使って何か表現をしたいと思った自分の根底には”自分にとって当たり前の家族のことを人に話すことができなかった”という思いがあるのではないか、その思いと向き合わなければいけないのではないか、と考えてたどり着きました」と、映画「ちづる」が生まれる瞬間のお話をしてくださいました。

自身もドキュメンタリー映画監督である森特任教授(写真右)は、「ドキュメンタリー映画は、被写体を晒すという意味でとても残酷で、そして今回の作品は身内で障害を持つ方を対象としている点でも二重三重の屈折率が高い作品になるはずだけれども、それを見事にクリアしている。本来はシンプルでよいはずのことを、僕らは過剰に複雑化してしまう。それを”自分が主語”となり作品に落とし込んでいる点がよかったのだと思う」と、作品に対しての感想を赤崎監督へ送られました。

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