テーマ | 単位 | 配当年次 | 開講期 曜日・時限 | 担当者氏名 |
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新しいオールド・バイオテクノロジー | 2単位 | 1〜4年次 |
前期 木曜・3限 |
浅賀 宏昭 |
1.授業の概要・目的 バイオテクノロジーとは、遺伝子を改変したり、細胞を培養したりする技術のことで、1970年代より使われ始めた。一方、人類は、有史以前から、カ ビや酵母などの微生物の力をそのまま利用して、酒、しょうゆ、味噌やヨーグルトなどの食品を造ってきた。いわゆる醸造である。この分野は、微生物の 力の科学的解明よりも、経験に基づく応用が先行して発達してきた長い歴史がある。このため、醸造技術などをオールド・バイオテクノロジーと呼ぶこと がある。現在では、技術も改良され、それにより新しい食品も数多く作られるようになってきた。 我が国の醸造技術は世界でも最高水準であり、独自の技術や文化がある。この授業においては、「酒」の類を中心に採りあげ、教室内での講義の他、 フィールドワークを行って、醸造についての理解を深めていく。この授業を受けることにより、商品としての側面も含めて、「酒」についての総合的な理解 が深まるはずである。 |
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2.授業内容 フィールドワークを土曜日や夏休み中に行うので、通常の授業枠における講義回数は少なめとなる。 @ イントロダクション:この授業の概要と目的の解説。 A オールド・バイオテクノロジーの概説1(醸造酒を中心に) B オールド・バイオテクノロジーの概説2(蒸留酒を中心に) 以上を受講して学んだ上で、各自の興味から、テーマごとに班に分かれていただき、以下の調査をする。 C 第1回フィールドワーク。商品としての「酒」の調査。 D 第1回フィールドワークの結果のまとめの作業。 E 第1回フィールドワークの結果を教室内で相互に発表(中間発表)。 F 次回以降のフィールドワークへ向けた準備。 以下は、通常の授業枠時間外に行う。 G 第2回フィールドワーク。酒造所の見学(7月までの土曜日)。 H 第3回フィールドワーク。酒造所の見学(8月)。 I 第2回、第3回のフィールドワークのまとめの作業(8月)。 J 成果報告会における発表の準備(9月上旬) K 成果報告会(公開。9月中) |
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3.履修の注意点 フィールドワークを土曜日や夏休み中に行うので、通常の授業枠における講義回数は少ないが、授業が行われる日については、全て出席(参加)出 来ることが望ましい。従って、出席は毎回チェックして、評価に反映させる。なお、当然のことながら、未成年の受講生の飲酒は厳禁であることを改めて 強調しておく。 |
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4.教科書 独立行政法人 酒類総合研究所(編)(2008)『うまい酒の科学』(サイエンス・アイ新書45)ソフトバンククリエイティブ。これは各自購入して準備する こと。 |
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5.参考書 小泉武夫ほか(1998)『酒学入門』講談社。柴田書店編集部・小泉武夫(2000)『日本酒百味百題』柴田書店。宮崎正勝(2008)『知っておきたい 酒の世界史』角川ソフィア文庫。青井博幸(2003)『ビールの教科書』 (講談社選書メチエ)。この他にも多数あるので、授業時に紹介する。 |
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6.成績評価の方法 試験は行わず、毎回の授業への出席、活動の状況、提出物(ワークシート、レポート)や発表内容などから評価する。この授業時間を優先にスケジュ ールを組めないと単位の修得は厳しくなるだろう。 |
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7.その他 コミックの『もやしもん』や『神の雫』などが好きな人の受講も歓迎する。ただし、これらを読まねばならないということはなく、また、これらを読んだだけで はこの授業の目的を達成することはできない。 |
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