1. トップ
  2. 取り組みの内容

平成20年度 質の高い大学教育推進プログラム(教育GP)地域・産学連携による自主・自立型実践教育とは?

取り組みの内容

今回のプロジェクトの大きな特徴としては、地域・産学連携をベースとしている点、学習成果のデジタルコンテンツ化を前提としている点が上げられると思います。

まず、地域・産学連携に関しては、テーマ実践科目の内容が企業や地域とのつながりがベースになっているということに加え、学外の実務経験者から構成された外部専門家支援委員会のメンバーの方に実践的な視点から運営の仕方や評価の方法などについてのアドバイスをいただき、教育内容に反映させていく予定です。将来的には、担当教員と学外の実務経験者が協力して授業を行っていくことで、理論と実務を総合的に学ぶことができる場を新たに創造していくことも視野に入れています。

学習成果のデジタルコンテンツ化の内容は、具体的にはテーマ実践科目で展開されている学びのすべての過程を学内外に広く公開していくということです。授業内容のデジタルコンテンツ化という意味では既に様々な取り組みが行われていますが、今回の一番の特徴は、授業内容というよりもむしろ、1人1人の学習の過程から最終的な成果や報告内容、そして評価にいたるまでのすべてをウェブ上で公表していくという点です。

学生が「自分の学びの姿勢が見られている」と意識することは、学生の『見える化』の推進にとっては非常に重要な要素となります。従来の授業では、評価は教員と学生との関係の中だけのものでしたが、今回はその評価もオープンにすることが前提となります。自分の評価が公表されるとなると、学生はちゃんとしたものを提出していきたいと考えるでしょうし、学習の意識も根本から変わってくるでしょう。

デジタルコンテンツ化で期待される効果はそれだけではありません。お互いの知見の共有によっても大きな教育的効果が期待できます。素晴らしい評価を得た学生がどんな成果を上げたのかを知り、その知見を仲間で共有することは、学びの場において非常に有効です。偉い人がやったことを見て学ぶことももちろん大切ですが、自分と同じ学生の成果を見た方が刺激ははるかに大きい。お互いに切磋琢磨していく流れができることによって、その場に参加している学生全体の意識が向上していくからです。また、成果の集積であるデジタルコンテンツは、優れた教材にもなりえるでしょう。

このように、本プロジェクトは継続していくことによって期待できる成果も広がっていく構造になっています。明治大学商学部が一丸となって、学生そして社会にとって大きな価値のあるプロジェクトに育てていきたいと考えます。