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  2. 商学部が「見える」インタビュー(商学部教授 水野勝之)

平成20年度 質の高い大学教育推進プログラム(教育GP)地域・産学連携による自主・自立型実践教育とは?

特別テーマ実践科目について聞きました!

千代田学

商学部教授 水野勝之

―千代田学とは、どういう授業ですか?
授業ではベンチャー会社「RE:MEIJI」の運営を通じて、“模擬ベンチャー”を体験してもらっています。ベンチャービジネスの存在はここ数年でずいぶんと身近になりました。しかし多くのベンチャー企業が生まれる一方で、その数と同じだけ消えていく企業もある。やはりどれだけ革新的なアイデアや、高度な知識、技術があろうとも、ビジネスは一筋縄ではいかないということ。だからこそ学生時代にベンチャービジネスを体験しておくことが、大きな意味を持つわけです。卒業後にベンチャーを志すかどうかに関わらず、ビジネスを進めるうえで立ちはだかる壁の多さを知ること、さらにはそれを乗り越える方法を自ら生み出すことなどは、商学部の学びのなかでも要の部分にあたると私は考えています。
―学生たちには、何を学んでほしいですか?
授業で学んだ理論に基づいて活動してみると、現実社会のビジネスにおいては、理論が当てはまらないことばかりだと気付かされます。実はこの“気付き”が何より大切。私は模擬ベンチャーを通して、社会というものはまず人と人とのつながりがあり、そのうえに理論が存在していることを、学生に身を持って知って欲しいのです。そしてもうひとつ、理論や人とのつながりはもちろんですが、ビジネスの根底を支えているのはやはり根性や気力など、自分自身が持つエネルギーだということも学んで欲しい。しかし学生たちの悩み、迷い、奮闘する姿を見ていると、これはすでに身にしみてわかっているように思いますね。
―この授業の成果は何かありましたか?
ベンチャー体験として授業でとりあげるテーマは、学生同士でアイデアを出し合いながら決めています。昨年は明大ワッフル加工し、受験生や地域の方々へ向けて店頭販売、今年は北海道産を中心とした安全な食品の通信販売を行っております。もちろん私も助言や協力はいたしますが、基本的に「RE:MEIJI」はすべて学生たちの手によって運営しています。問題が起きたときなど「どう解決するのだろう」とハラハラさせられることもありますが、学生たちが協力しあって課題を乗り越える姿は、ビジネス社会に携わる者としてたくましく成長しているな、という印象を受けます。今後も通信販売の売り上げアップを目指すと同時に、新しいアイデアもどんどんカタチにしながら、「RE:MEIJI」ブランドを高めていく予定です。
―商学部の受験生へ向けてひと言お願いします。
商学部の私の授業では、失敗を恐れない、むしろ失敗を教材としてそれをいかに解決するかを勉強しています。商学部の勉強は机上だけで終わってはいけないもの。失敗を恐れずに、つねにさまざまな角度からビジネス社会へ切り込んでいく。そんな“トライ・アンド・エラー”の姿勢があれば、商学部で学べることは無限にあるはずです。
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