数学の理論とコンピュータ技術を用いて、世の中の問題を解決しようとする。これが総合数理学部です。 そして最大の特徴は、これまでの理工系の枠を超えた学問と「融合」していること。 自然科学や心理学、ビジネスやアートなど、さまざま。それには、3学科それぞれの視点やテーマがあります。 皆さんも総合数理学部で、アイデアを研究成果に変え、未来の社会を創造しましょう。
学部がわかる最新記事
大学生活の”イマ”や先生の研究テーマを伝える記事を日々更新!
学部がわかる9つのポイント
現象数理学科
???×数学 / こんなことも数学で解明?
シマウマの模様の広がり、地震・津波などの災害、交通渋滞や金融危機といった社会問題、さらにはウイルスと免疫系の戦い。あらゆる現象を数学で解明しようとするのが現象数理学です。皆さんの周りにある複雑で不思議な現象も、実は数式を使って説明できるようになるかもしれません。
数理科学と情報技術を社会問題の解決に役立てたい。現象数理学科では、その想いを実現する能力を養います。
数学で解明するためには? / モデリングとシミュレーションを磨く
現象を数学で解明する。そのためにはまず、現象の本質をとらえたモデル(数式)をつくり、さまざまな方法でシミュレーションする力が必要です。この力の基礎となるのが、数学、プログラミングと教養科目。1~2年生でしっかりと身に付けます。ちなみに、数学の授業はパソコンを使うこともあります。入学後に、学科で統一したノートパソコンを購入し、自分の思考の一部として使いこなしていきます。3年生からは、具体的な現象を取り上げ、学んだ知識を応用する授業が増えていきます。研究室にも配属し、自分なりの卒業研究テーマに向かって深く掘り下げていきます。
学びを生かすキャリア / 多分野からのニーズが
卒業後の進路は、システムエンジニア(SE)、教育関係、金融・保険関係、進学が多くを占めています。中には、より専門性の高い「データサイエンティスト」や「アクチュアリー」を目指す学生もいます。もちろんこれだけに限りません。「数理科学の考え方を軸にした問題解決能力」は社会から評価され、多分野からニーズがあります。また、教員を目指す学生も少なくありません。「実験数学教育」という数学教員育成用の授業も開講しており、次世代へつなぐ智を磨いています。
先端メディアサイエンス学科
未来のコンピュータを創造 / スマホ、3Dプリンタ、ドローン、VR、AR その先にある未来へ
先端メディアとは一体なんでしょう?それは未来のコンピュータの姿のこと。いまやコンピュータは単なる「計算機」ではなく、人や物と相互につながり、私たちの生き方や世界の在り方そのものを変革していく道具となっています。先端メディアサイエンス学科(FMS)では、人間を中心としたコンピュータサイエンスとそれを支える数学について学びます。皆さんのワクワクが学びのスタートになります。そしてそのワクワクを追い求め、大学院でさらに高度な研究に取り組んだり、エンタメ業界に進んだりと独自のキャリアに結び付けている卒業生が多いことも特徴です。
わくわくする研究テーマ / 人間の感性・心理を解き明かす
VR、味覚メディア、音楽情報処理、CGデザイン、数学によるデザイン、映像画像処理、インタラクションデザイン、エンタテインメントデザインなどなど。FMSでは、未来を創るさまざまな研究テーマを探します。共通するのは「コンピュータと人・社会との関わり方そのもの」が研究対象であること。そのため、より実践的なアプローチをしているのが大きな特徴です。
創り、伝え、議論する / プロトタイピングの時代へ
”未来のコンピュータ”を創るには?それは実際にやってみないと分かりません。FMSの学生はノートパソコンを持ち歩き、プログラミングやプロトタイピングを繰り返し、生活の中で可能性を検証します。授業はディスカッションやプレゼンテーションなど、発表機会が多いのが特徴。1年生から研究室(ゼミ)に仮配属されるため、入学直後から4年間、研究や作品制作に取り組める環境が整っています。そしてなんと、学部生でも国際学会で発表するほど、FMSは活発に学んでアウトプットしています。
ネットワークデザイン学科
スマート社会を創る / ネットワークを創造・設計
現代社会では、エネルギー・通信・情報・交通・生命・IoT・AI・ブロックチェーンなど、多種多様化したネットワークが築かれています。では次世代のネットワークとはどういったものでしょうか?これを考え、イノベーションを考慮してネットワークを創造的に設計することが、ネットワークデザインです。特にこの学科では、人や環境のニーズに応えた最適かつ安全・安心なネットワークの構築、つまりAI・IoT・ロボットなどを活用した先進都市である「スマートシティ」や、ブロックチェーンを活用した賢い契約の仕組みである「スマートコントラクト」なども備えた「よりスマートな社会」の実現を目指します。そのため、幅広いネットワーク構築・解析の基礎学問を学びながら、「再生可能エネルギー」や「スマートグリッド」といった、持続可能な社会と関わりの深い授業が多いことも特徴です。
数理×情報×工学 / 実践性と先進性
数学、情報だけでなく、工学も学べる。これがネットワークデザイン学科の大きな特徴。工学を学ぶことで、実際に人々の生活に役に立つモノ・システムをつくる研究に携わることができます。実践性の高い学問・技術を重点的に学べることが、高い研究成果につながっています。学部生でも国際会議で発表することがあります。そして、毎年高い割合で大学院へ進学し、学びを深める学生も多くいます。
企業との強い連携 / 社会現場の課題に触れる
ネットワークデザイン学科では、社会現場の課題に触れ、学びとキャリアに生かす機会が豊富に用意されています。これまで、東京電力、JR東日本、ソフトバンク、日立製作所、富士電機、フジクラ、ヤフーなどといった名だたる企業に、毎年6~8社、フィールドスタディを実施しています。
また、専任教員の約半数が企業や団体で勤務経験があり、今も企業で働きながら教える兼任の先生が多いことも特徴。学生は日々の授業で企業現場の最前線を学びながら、将来のキャリアについての考えを巡らせます。その結果、実就職率がほぼ100%という数字に結びついています。学んだ実践知を生かし、社会インフラ系の進路を目指す学生も増えています。
総合数理学部基本情報
- 学科
-
現象数理学科
先端メディアサイエンス学科
ネットワークデザイン学科 - 入学定員/専任教員数
- 300人/51人
- 大学院
-
先端数理科学研究科
(現象数理学専攻・先端メディアサイエンス専攻・ネットワークデザイン専攻)