現象の本質を見抜き、理解する抽出モデルの構築を柱とする数理科学の教育研究を行います。自然、社会、生物などに現れる複雑現象の数理的解明に向けて、モデリングに関する基礎技術及び数理解析技術を習得させることを目指します。
具体的に取り扱う現象としては、
・経済活動、金融工学、渋滞、そして地震や地球温暖化などの社会現象
・免疫系、遺伝子構造、ガン細胞、心室細動などの医学現象
・進化、生態系などの生物現象
・生命機構に関連する化学反応やタンパク質合成に現れる非平衡現象
・錯覚、思考に見られる知覚・認知現象
などが挙げられます。我々の生活に直接関連の深いテーマに関して、「モデリング」、「数理解析」、「コンピュータシミュレーション」を行い、複雑現象を数理的に理解し、問題に共通する原因を探ります。こうした一連の学習から問題を解決する能力を培っていきます。このように、現代における重要な課題に挑戦しながら、現象数理学的な手法を理解する環境を整えていきます。