Go Forward

日本とドイツ 未来志向の150周年記念 明治大学ジャーマンデー

ドイツ研究者らの質問に丁寧に答えるドイツ大使のフォルカー・シュタンツェル博士 講演後、教室前のドイツ留学等の紹介ブース前で勝悦子副学長(国際交流担当)と

明治大学は6月4日、明治大学ドイツ研究会と国際連携本部との共催で、駿河台キャンパス・リバティタワーで『明治大学ジャーマンデー』を開催した。

これは日独交流150周年を記念するもので、ドイツの研究機関が研究内容・留学プログラムなどを明治大学関係者に紹介することで、将来にわたり明治大学研究者とドイツ研究機関との共同研究の可能性を検討することや、大学院生・学生に対して語学研修プログラムや留学プログラムの紹介を行うもの。

納谷廣美学長は開会にあたり、「日本の近代化において、法学や医学の分野など、日本がドイツから学んだことは多い。日本の基礎を作ったドイツとの交流機会を設けられたことを大変嬉しく思う」とあいさつした。

続いて駐日ドイツ連邦共和国大使のフォルカー・シュタンツェル博士が流暢な日本による「日本とドイツの150年」と題した講演を行った。

講演の中で大使は、日本とドイツが重要なパートナーになった歴史や理由に触れた上で、「それぞれの国の最優先課題に取組むためには、ドイツはEUの国々と、日本はアジアの国々と友好関係を深めるべきだろう。現在、世界がグローバルなレベルで抱えている、環境問題、核軍縮、世界的な安全保障の確保、資源エネルギーの安定供給といった諸問題は、EU加盟国だけでは、また、アジアにもアジア連合のような組織ができたとしても、アジアの国々だけでは解決できない。世界の枠組みが変化している今だからこそ、信頼に満ちた市民、そして学術レベルの交流が、私たちが抱えている諸問題を解決する大きな力となるのではないか」と主張を述べ、「日独交流150周年という年を、両国の新しい関係を築いていくための契機にしたい」として講演を締めくくった。

続いて、ドイツの4研究機関、(1)東京ゲーテ・インスティチュート、(2)ドイツ学術交流会、(3)ドイツ研究振興協会、(4)ドイツ科学・イノベーションフォーラムが紹介された。

休憩を挟んで、ドイツ留学を経験した明治大学の研究者として、(1)澤田誠二・理工学部教授(建築構法)、(2)松原有里・商学部准教授(租税法)、(3)永川聡・政治経済学部専任講師(ドイツ文学)による講演が行われ、大盛況のうちにジャーマンデーが終了した。