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「夢」と「希望」をあきらめない 女川中学の生徒が感謝を込めて来訪

『個』を大切に震災に負けず頑張ろう!と記した色紙を手渡して生徒を激励する山泉副学長

山泉進副学長(和泉キャンパス担当・法学部教授)を中心とする明治大学出身の人権擁護派弁護士・布施辰治研究グループがNPOを通じて行った震災支援に対して、宮城県女川町立第一中学校の佐藤あかりさん、三浦那美さん、木村朱里さん、木村絵美さんの3年生グループ4人が7月7日、修学旅行の自主研修の一環として和泉キャンパスに山泉副学長を訪ね、復興への歩みを報告、支援への感謝を綴った作文を読み上げた。

女川町は、常に社会的弱者の側に立ち、人権擁護に生涯をささげた布施辰治に縁の深い地域で、2007年から過去3回にわたって、女川町の中学生を大学史資料センターが受け入れて学習会を開くなど、交流を行っていた。

生徒らは4人で書いた作文を交代で読み上げ、「ユニセフや日本全国、世界各地からの支援により今年の学校生活を始めることができた。本当にありがとうございました」と感謝の言葉に続けて、「公務員になって女川町で人の役に立ちたい」「保育士として住みなれた女川町で一歩を踏み出したい」などと、それぞれ将来の夢を語り、「いつまでも下を向かず、夢をあきらめずに実現させたいです」と力強い決意とともに顔を上げた。

東日本大震災で女川町は、人口の1割弱を失い、家屋の流出や全壊は7割、企業や金融機関・行政機関も流出するなど、町の被災率は8割を超す壊滅的な打撃を受けた。女川町立第一中学校も一部建物が破損したが、高台にあり生徒は皆無事だった。震災後4カ月が過ぎ、震災の傷跡はいまだ深いながらも復旧・復興に向け「前へ」の歩みが始まっている。