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ズームアップ -meidai sports- <496> 体操人生の集大成に 体操部 北川 千恵



北川にとって大学生活最後の大会となった全日本選手権予選。「この大会を体操人生の集大成にしたい」と臨んだ北川だが、ここまでの道のりは決して平たんではなかった。

北川は2年生のとき、さまざまな気持ちの葛藤から一度体操部を辞めた。だが、体操への思いは消えなかった。仲間の後押しもあり、3年生で復帰を決意。改めて練習に励んできた。ところが昨年12月に左アキレス腱を負傷。5月にようやくジョギング程度の運動ができるようになったばかりだ。「だましだましなんとかここまできた」というように、迎えた本番は左足をかばっての演技。だがそんな状況でも、技を一つ一つ丁寧に決め、特にゆかでは表情豊かに演技をする北川の良さを出した。結果は得点31・200で個人総合43位。「点数を見ると決していいとは言えない。でも今できることはやりきった」と北川自身が満足のいく形で最後の大会を終えた。

「明治大学体操部は、わたしに体操の楽しさを教えてくれた。わたしにとっていろんなことを考えさせてくれる場所。体操部に入ってよかった」と大学4年間を振り返った北川は、充実感でいっぱいの笑顔だった。

(きたがわ・ちえ 経営4 鯖江高出身 153㎝)

文・志賀万里恵(法1) 写真・都築千弓(法2)