本棚 『教育とことわざ』 日本ことわざ文化学会編(人間の科学新社、1600円)



本書は、日本ことわざ文化学会が『ことわざに聞く—その魅力と威力』に続いて編集した著書である。前著と同じく、歴史、文学、音楽など幅広い視点から「ことわざ」の魅力が示されているが、本書では、小学生の国語の単元に「ことわざ」が位置づけられたことを背景に、「教育」がひとつのテーマとして設定されている。

本学の関係者では、政治経済学部の穴田義孝教授が「ことわざ社会心理学」の提唱とともに、暗記とは異なることわざ学習の意義と楽しみについて、法学部の山口政信教授が体育の実践にもとづく「ことわざの身体性」について、さらに、ことわざを切り口としながら、文学部の永田雄三教授がトルコの歴史とその教育について、森洋子名誉教授が欧州の各国文化について論じている。

具体的な教育実践にも言及されている本書は、ことわざの教育に携わる者には必読の書であるが、異なる領域の研究者や教育者にも、さらには、ことわざや教育に特別な関心をもたない一般の方々にも、十分に楽しめる読み物となっている。

釜崎太・法学部講師

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