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大学改革フォーラム2013

今後の日本の大学の在り方について語る福宮学長

大学改革フォーラム実行委員会は8月9日、駿河台キャンパスで「大学改革フォーラム2013大学教育の未来を探る—大学改革支援プログラム(GP)の検証と展望—」を開催。大学関係者ら約1000人が集まった。

このフォーラムは、各大学で取り組まれた大学改革支援プログラム(以下GP)の成果の検証を踏まえ、大学教育の未来を探り、教育の質の向上のための努力、発展を図ることを目的としたもの。2003年から始まったGPへの支援は2010年の行政刷新会議の事業仕分けにより原則廃止となったため、大学関係団体が実行委員会を組織し、これまでの10年間にわたるGPを検証し総括する本フォーラムを開催した。
午前中は、アカデミーコモンとリバティタワーの教室で各分科会単位の報告、検証が行われ、午後はアカデミーホールで基調講演や各分科会からの報告、パネルディスカッションが行われた。

冒頭、あいさつに立った文部科学審議官の板東久美子氏は「大学教育の質の向上は大学改革の本丸のようなもの」とした上で、「分科会からの報告や検証を今後の予算要求に反映していきたい」と本フォーラムの意義を強調した。続いて「大学改革支援プログラムの検証と展望」をテーマに基調講演した国際教養大学理事長・学長の鈴木典比古氏は「教育改革にとってGPは起爆剤となった」とGPの果たした役割について結論づけた。

パネルディスカッションには、名古屋大学の濵口道成総長、大阪府立大学理事長・学長の奥野武俊氏、金沢工業大学学園長・総長の黒田壽二氏、明治大学の福宮賢一学長が登壇し、ファシリテーターは早稲田大学の吉田文氏がつとめた。福宮学長は、明治大学が採択された3つのGPのうち、「国際協力人材育成プログラム」を紹介。受講ガイダンスに多数の学生が集まったことなどに触れ、「各大学の個性を発揮できるようなプログラムにも支援が必要」と述べると、「どれだけ各校の個性が分かれるかが今後の大学のカギだ」と濵口総長も同意し、黒田氏が「機関や企業から支援への理解を得るためには、大学側からのわかりやすい説明と情報公開が重要。時代の変化に対応していく大学の姿勢を認めてもらわなければならない」と述べるなど、今後の日本の大学改革について活発に討議された。