本棚『インヴェンション』髙山 宏・中沢 新一 著(明治大学出版会、2,200円)



髙山宏、中沢新一の2人が矢継ぎ早に繰り出す百学連環のそのあまりにものダイナミックな展開に思わずめまいがした。

これをどう整理したらよいのか?

できっこない!

そこで本書で知った山口昌男の筆法を借りることにする。

かつてマエストロ山口はウィルフォード著、髙山宏訳『道化と笏杖』を評するに、中身はとても説明できない、ともかく面白いから読め!と言い放った。

本書もまさしくこれなのである。

読者である僕らは、2人がある時は「庭園のポリティクス」、またある時は「文化の地滑り状態」、そしてまたある時は「『ハリー・ポッター』の謎」、さらには「アナロジーの胚胎」、加えて「田沼意次と松平定信」等々について互いに丁々発止と語るうちに今まで全くの矛盾対立物と思えていたものが瞬時に連結していくスペクタクルに度肝を抜かれればよいのだ。

しかしこの対談は過激に過剰なのではない。むしろ逆である。2人はまだまだ語り足りないと不満なはずである。なんともパンクなそして贅沢きわまる対談である。

菊池良生・理工学部教授(著者は国際日本学部教授、研究知財戦略機構特任教授)

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