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国際シンポジウム「学術分野の男女共同参画と多様性」

国内外の女性研究者らが集まった

明治大学は11月6日、7日の2日間、「学術分野の男女共同参画と多様性」をテーマとする国際シンポジウムを駿河台キャンパス・グローバルフロントで開催。国内外から研究者が集まり、講演や討論を通じて、テーマへの理解を深めた。

初日の全体会では冒頭、来賓の武川恵子内閣府男女共同参画局長が「本格的な人口減少社会を迎えるにあたり、科学技術・学術分野における女性研究者の活躍は重要だ」とあいさつ。

基調講演では、はじめに日本大学薬学部薬学研究所上席研究員の大坪久子氏が、理系分野における男女共同参画・女性研究者支援について講演。日米両国で研究者として働いた経験を踏まえ、欧米に比べ日本に女性研究者が少ない要因として「家庭と仕事の両立が困難」「育児後の職場復帰が困難」の2つを挙げ、「今後も、国の継続的支援と大学トップのリーダーシップが重要」との考えを示した。

続いて、スティール若希東京大学社会科学研究所准教授が「学術分野の男女共同参画政策の世界的動向」について講演。政治学者の立場から、憲法や制度の中にどれだけ男女共同参画の権限が存在するかという点に着目し、「草の根運動も大事だが、政府が明確な規範を作る必要がある」と解説した。さらに、女性が輝く社会を創出するためには「新しい男性、父親としてのロールモデルが必要」と男性側の変化の必要性を訴えた。

2日目は、2つの分科会に分かれ、テーマごとに活発な議論を展開。第2分科会では、政府も重点項目と位置づける「女性研究者・法曹養成と男女共同参画政策」について、本学法科大学院を中心とした研究者による討論が行われた。