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川崎市北部市場の新ブランド「発酵熟成熟鮮魚」をPR—— 農学部・村上周一郎教授の「エイジングシート」が貢献

本マグロに引けを取らない「発酵熟成熟鮮魚」 記者発表に出席した(左から)福田紀彦川崎市長、土屋学長、村上教授

農学部・微生物化学研究室の村上周一郎教授が関わる産学連携研究成果の熟成製造技術「エイジングシート」が、このたび川崎市北部市場の新ブランド「発酵熟成熟鮮魚」の商品化に貢献した。この新ブランドの発表に伴い11月15日に開催された川崎市との合同記者発表会に土屋恵一郎学長が出席し、本学の産学連携体制についてPRした。

商品化の要の技術である「エイジングシート」は、川崎市にある生田キャンパスの農学部で生まれた産学連携の研究成果。この研究成果を社会に還元するために、研究支援・知的財産ライセンス・「エイジングシート」の生産拠点の提供といった一気通貫のサポートを進めてきた。

発酵熟成熟鮮魚は、「熟成されているにも関わらず新鮮さが保たれた魚」というコンセプトで開発され、新鮮な魚を約20~25日間寝かせ熟成させることで、圧倒的な旨味と食感を実現している。村上農学部教授らが開発した、肉を熟成させるための「エイジングシート」を魚に巻くことで、熟成を進めるとともに鮮度をキープすることを可能にした。

本学は「共創による明治大学の研究のブランド化」を指針として掲げており、「明治大学といえば、この研究」と呼ばれる研究を増やしていくとともに、そのための体制を強化し、今後も研究成果を社会へ還元していく。

エイジングシート

肉の熟成に利用できる人体に無害な菌を純粋に培養し、回収した胞子を滅菌した布に付着させたもの。「エイジングシート」の製造技術は、本学らが特許出願(特開2017-147950)をしている。「エイジングシート」で包んだ肉には、熟成に必要な菌が短期間で増殖。それにより腐敗の防止ができ、かつ肉の熟成が促進されることで、短期間で安定した発酵熟成肉(エイジングシートで製造した熟成肉)を製造することができる。