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第596回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

目指すは冬季五輪の金メダル若きジャンパーの決断 スキー部 永峯 寿樹

文/坂田和徳(商3) 写真/中野拓土(法2)



未来へとつながるジャンプとなった。第93回全日本学生選手権。スペシャルジャンプ部門にエースとして出場した永峯寿樹(政経4=飯山北)。時速70キロを超える助走から勢いよく飛び出すと、長い滞空時間を経て着地。1、2本目ともに77メートルの好記録を叩き出し準優勝に輝いた。「本当にいいジャンプ。それを2本そろえられた」。競技をジャンプのみに専念して1年。欲しかった手応えをつかみ、納得の内容で学生ラストジャンプを締めくくった。

世界を見て決断した。2018年の平昌冬季五輪。永峯はテストジャンパーとして派遣された。当時はジャンプ、コンバインドと2種目の競技を主戦場とし、インカレでは両種目で優勝経験もあった。そんな中、目にしたのは世界のトップレベル。「コンバインドの走りを見て、ここまではいけない。でもジャンプだったら勝てる」。得意としていた競技に専念し、夢である冬季五輪金メダル獲得を誓った。

3年次はケガの影響が重なり、ジャンパーとしての本格的始動は今年度の春からとなった。7キロ減少した体重に合わせるフォームを1年間かけて研究。すると第75回国民体育大会で3位入賞、そして今大会では準優勝。着実に上げた実力が結果につながってきた。

しかし、通過点に過ぎない。卒業後は、世界での大会参加数を増やし、2022年の北京冬季五輪出場を目指す。「小さい頃からの夢も、目標も達成したいから頑張れる。ジャンプが好きなんです」。大きな可能性を秘めた若きジャンパーの挑戦はまだ始まったばかり。次は代表として日の丸を背負い、五輪の金をつかんでみせる。

(ながみね・ひさき 政経4 飯山北 181㎝・66kg)