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第634回 ズームアップ

「憧れを超えてつかめ日本一」ハンドボール部 近藤 佑樹

文/高橋 佳菜(政経2) 写真/細田 裕介(商3)



小学6年生からハンドボールを始めた近藤は、愛知県の強豪・中部大学春日丘高校に進学。高校では「努力するのが好き」という練習熱心な姿を評価され、キャプテンに任命された。チームの柱として臨んだ全国高校選抜。順調に勝ち進み迎えた準々決勝で悲劇が起こった。試合開始5分、けがに見舞われてしまう。やむなくベンチで試合を見守るもチームは敗北。ハンドボールをしてきた中で一番悔しい経験だった。そこから再起を誓った近藤は基礎的な練習とけがをしない体づくりに励むように。この苦難を乗り越え挑んだインターハイでは、全国の強豪校に次々と勝利。準決勝では、練習含め一度も勝ったことがなかった高校を破る下克上を見せる。決勝は惜しくも敗れ、準優勝で終わったものの「やり切った。大きな自信となった」。努力が実を結んだ瞬間だった。

大学は高校の先輩であり、日本代表に選ばれた経験もある可児大輝選手の背中を追って明大の門をたたいた。全国から集まった猛者たちと技術を磨き、ついに今年度4月から5月にかけて行われた春季関東学生リーグ戦では初の公式戦出場を果たす。しかし、「思ったようなプレーはできなかった」。高校とは比べ物にならないスピード感や体格差に圧倒されてしまう。加えて試合独特の緊張感から万全の力を発揮することができず、ほろ苦いデビューとなった。

大学での夢は全日本学生選手権優勝。チームとしても長年追い続けている目標だ。近藤自身今まで一度も手にしたことがない日本一の称号をつかむために。持ち前のリーダーシップを武器に、次世代エースとして憧れを超えてみせる。
 (こんどう・ゆうき 農2 中部大春日丘 176cm・76㎏)