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減塩食を濃い味に「エレキソルト」店頭で体験—総合数理・宮下研究室とキリンホールディングス㈱が共同開発

宮下芳明教授(右)とキリンの佐藤愛氏(中央) スプーンとお椀型のエレキソルトの実験機

総合数理学部の宮下芳明研究室とキリンホールディングス㈱の共同研究で開発された「エレキソルト」の実証実験「減塩ワークショップ」がハンズ新宿店で行われた。ワークショップは7月18日から20日までの期間に計3回行われ、一般客約30人が参加した。

エレキソルトは、減塩食の塩味を約1.5倍に増強させる独自の電流波形の技術を搭載した、スプーンとお椀型のデバイス。人体に影響しないごく微弱な電流を用いて疑似的に食品の味の感じ方を変化させる「電気味覚」の技術が活用されている。また、スプーンだけでなくお椀型のデバイスもあることで、ラーメンや汁物を楽しむこともできる。

参加者らは用意された減塩食をエレキソルトで試食し、電気味覚技術によって実際の塩分量よりも味が濃く感じられるのか体験。試食後は、「本当に味が濃くなった」「おいしい」などの声が上がり、多くの人が好意的に受け止めている様子だった。

塩分の取り過ぎが社会課題となる中で、宮下研究室と同社は2019年から共同研究を行ってきた。今回のワークショップは、エレキソルトの販売に向けた実証実験の一環。実験結果を検証しデバイスの開発を進め、キリンホールディングス㈱から2023年末の発売を目指している。