Go Forward

学生たちの就職活動は3年次から始まる。裏を返せば、専門教育を始めようとする時には、もう就職戦線に放り出される。その意味でも1、2年次の教養教育は重要なのだ。考えてみるに、主に文(社会)系の1、2年次教育を担う和泉キャンパスが学生の精神形成にとっての「核」となっている事実は、もっと強調されてしかるべきである。例えば、キャンパスに足を踏み入れてすぐ目につく、和泉図書館の存在感はもっとアピールせられて良い。また、和泉を根拠地とする大学院教養デザイン研究科の潜在的可能性は全学的にももっと認知されるべきである。1つの試みとして、和泉図書館1階のギャラリーでの展示活動に教養研が関わっており、好評を博していた。2022年度に障がい者アートの展示「問いとしてのART展——ノーボーダーな社会に向けて」を開催し、大きな反響を得た。また、2023年度にも、原子力発電の「闇」を照らし出す桶口健二氏の写真展(10月16日~20日)、戦後の版画運動を紹介する展示「みんな、版画家だった!?——戦後版画運動の成り立ちと起源」(11月15日~20日)などがあり、要注目である。