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第638回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

「世界を目指す黄金ルーキー」ボクシング部 藤山 成悟

文・写真/森口 絵美理(商2)



小学5年次にボクシング人生をスタートさせた藤山。それまでサッカーを習っていたが「ボクシングは個人競技で、自分だけの世界に入れるのが魅力的だった」とボクシングに没頭していく。そして高校は伝統のある上市高に進学。しかし順風満帆な3年間とはならなかった。何よりもボクシングを優先させ、練習を続けるも、結果はそれには伴わず。また、同学年の仲間はほとんど退部し「ボクシングを嫌いになりかけた」。それでも努力を怠らなかった。「死ぬほど走り込みをした。ミドル級の中では誰よりも足が使える自信がある」。そして迎えた高校3年次のインターハイ。インターハイは6日間連続で行われるため「とても辛くて、メンタル的にもだいぶ苦しかった」。最終日の決勝戦では相手に主導権を渡してしまう展開に。結果は1—4の判定負け。悔しい準優勝となった。「最後に負けてしまったので、やはり自分の中では悔しさが残った」。だが、インターハイ準優勝という結果は富山県ではトップの成績。高校3年間に華を添え、新たなステージへと進んだ。

「将来はいろいろな世界を見てみたい。ボクシング部はどんな場面でも諦めないし『絶対に勝つ』という気持ちが強いチーム」と、明大に進学を決意。初めてのリーグ戦となった今年度は、ルーキーながら4勝1敗と善戦。最終戦・慶大戦では39秒KОと、圧倒的なボクシングを披露し、明大ボクシング部の2部残留に貢献した。

大学での目標は全日本大学王座決定戦に出場し、世界選手権にも出場すること。「自分の武器であるジャブと足を特化させて、ふるいにかけられても落ちないような選手になりたい」。藤山の活躍は、必ず古豪・明大ボクシング部の追い風となるに違いない。
(ふじやま・せいご 商1 上市 187cm・75㎏)