Go Forward

ジェンダーセンターがシンポジウム「ファッションにおける失敗」

ファッションにおける失敗について論じるリーズ=ロバーツ氏

情報コミュニケーション学部・ジェンダーセンター(センター長=牛尾奈緒美情報コミュニケーション学部教授)は11月9日、駿河台キャンパス・グローバルホールでシンポジウム「ファッションにおける失敗—ジェンダー、そしてデザインの否定芸術」を開催した。情報コミュニケーション学部生など約100人が聴講した。

講師に仏・ソルボンヌ・ヌーヴェル大学メディア・文化・コミュニケーション学部教授のニック・リーズ=ロバーツ氏を招き、逐次通訳に東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授の小泉勇人氏、進行を高馬京子情報コミュニケーション学部教授が務めた。

リーズ=ロバーツ氏は、デザイナーやファッションレーベルが廃業したり、ファッションから離れたりするという「失敗」がなぜ起こるのか、デザイナーがそれらの「失敗」をどのように管理するのかといった話題について、ジェンダーやセクシュアリティ、人種等の文化的アイデンティティの問題と関連付けながら話題を展開。さまざまな事例や考えを紹介するとともに、現代ファッションが直面する問題を乗り越えるためにも最終的に「ファッションは必然的に『失敗』しなければならない」と結論付けた。

その後、高馬教授を交え、会場から寄せられた質問にリーズ=ロバーツ氏が答える質疑応答が行われた。デザイン面の「失敗」として、美しくない“fugly”という言葉や、西洋の規範的な美意識をくつがえすものとしてみなされる「失敗」ファッション、ジェンダーレスなファッションのトレンドに関する質問など、多数の質問が寄せられ、盛況のうちに終了した。