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第639回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ

「〝絶対的エース〟チームを導き日本一へ」水泳部水球部門 越智 大介

文・写真/岩田 英佑(法1)



彼の武器はその得点力だ。さまざまな素晴らしいシュートで相手チームのゴールネットを揺らす姿は多くの観客を魅了してきた。小学4年生の頃から水球を始めた越智。めきめきと頭角を表し、小学生最後のジュニアオリンピック(以下、JO)の際にスカウトを受け、強豪・明大中野中に入学。厳しい練習を乗り越え、中学最後のJOを圧倒的なシュートセンスとキャプテンシーでチームを全国2位へ導く。制覇とはならなかった悔しさから高校でも競技を続けることを決意した。高校時代は2年次にインターハイベスト8など結果を残すも、新型コロナウイルス感染症の影響で3年次の全国大会が開催されず。不完全燃焼で高校水球を終えた。

大学進学は他大学から多くのスポーツ推薦を受けていたのにもかかわらず、中高6年間で芽生えた明治愛と「将来は理系職について物を作る仕事がしたい」という将来の夢を追うため、内部推薦で明大を選択。大学1年次は、まさに飛躍の年となった。関東学生1部リーグ戦(以下、リーグ戦)初出場にして、越智の総得点は14点。チームをリーグ2位へ導き、新人王を獲得する。しかし、日本学生選手権(以下、インカレ)と日本選手権の二つの大会では1回戦で敗退し、悔しさを残した。そして迎えた大学2年次、この年は彼の武器であるシュート力が猛威を振るう。リーグ戦では、総得点36点を記録し、得点ランキング2位と驚異の成績をたたき出す。その年に迎えたインカレでは2度の逆転勝利で銅メダルを獲得し、昨年度の雪辱を果たした。大学3年次は、1試合最高7得点など脅威を与え続ける存在であったが、リーグ7位、インカレ2回戦敗退と、なかなか結果が振るわない1年に。「正直悔しい気持ちが大きい。まだまだ成長したい」と、最高学年として挑む来シーズンでのリベンジを誓った。

彼に残された大学水球人生は残り1年だ。「全力で挑める最後の年になるので、一生懸命戦いたい」。相手キーパーを脅かし続ける〝絶対的エース〟越智大介のさらなる躍進に期待したい。
(おち・だいすけ 理工3 明大中野 181cm・76kg)