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専任教職員31氏が退職

明治大学の教育や研究に長年尽力してきた専任教職員31氏が、3月31日で定年退職を迎える(定年退職26氏、選択定年制度による退職5氏)。

36年間、お世話になりました!

文学部教授 松橋 公治

1988年4月の赴任です。良き先輩・同僚、そして職員に恵まれ、それ程優秀ではなくても「前へ」で頑張る学生たちを得て、素晴らしい36年間の「明治生活」でした。卒業生を含めて、これまでにお世話になった皆さんに感謝します。

私は、2008〜15年に学生部長・学務担当副学長を務めました。受験生の人気がNo.1になり、破竹の勢いの頃の明治です。学生部=自治会対策部はすでに「今は昔」となり、授業以外の場面で多様な学生の素質をいかに伸ばし、いかに多様な機会を創出するかが問われていました。学生支援部とは「名は体を表して」いました。奨学金の充実、メンタルの課題を抱える学生への対応、体育会の改革、課外活動の新たな在り方の模索など、学生サポートの新たな姿にチャレンジする日々でした。それでも、任期中8年連続で「箱根」を現地で応援できたのはいい思い出です。リバティタワーと共に注目度を集めた明治でしたが、やはり今の明治につながる真の礎(内実)は、00年代後半に始まった諸々の改革によって築かれたものと確信しています。

総合大学としての学内イノベーションに期待する

理工学部教授 小林 正美

本学に赴任して30年になりますが、実務や研究留学のため赴任年齢は多少遅かったと思います。専門は建築設計と都市デザインですが、私学の学生数の多さに対応した研究教育方法を考え、地方都市(岡山県高梁市)に学生と赴き、5~6日合宿して、まちづくりのシミュレーションを市民や行政に示し、フィードバックを得るという実践的教育を早い時期から始め30年間続けました。後半、本学の国際化に尽力し、英語で授業を行う大学院の「国際建築都市プログラム」を、2013年に中野キャンパスで立ち上げ、今年度無事に10周年を迎えることができました。また、2016年から2020年まで、総合政策担当副学長に就任しましたが、本学はさまざまな領域の専門家が集積した組織なのに横のつながりが少ないことを案じ、3年間「アカデミックフェス」を開催し、学内のイノベーションを後押しする方法を組み立てました。現在、4キャンパスは離れていますが、コロナ禍で学んだオンラインを駆使し、他学部聴講や学際研究が促進され、領域を超えた新しい化学反応が次々に生まれることを期待します。

将来に向けて

調査役 浅川 光

明治大学は創立140周年を迎えて既に150周年に向けて歩みだした。私も大学に奉職して早40余年、学生時代を含めると半世紀近くを大学の歴史と共に歩んできた。長きに渡り勤め上げることができたのも、出会った職員の皆さま、先生方のおかげと心から感謝している。

振り返れば、明治大学のシンボルだった記念館を解体してリバティタワーが建ち、短期大学と二部を廃止して新たな学部を設置し、中野キャンパスを新キャンパスとして立ち上げ、70余年ぶりに系列校を設置する等々、本学はこの半世紀近くの間に教育研究向上に向けたさまざまな取り組みを経て、時代と共に学生・教育・研究の質を向上させ、名実共に都市型大学としての社会的評価を確立させてきた。それらに組織の一員として携わり、少しでも大学作りの役に立つことができたのならばとても光栄なことだと思っている。

これからも創立150周年、それ以降に向けて新たな挑戦を続けて、社会にその存在と価値を常に示していく本学の将来に注目していきたい。