▲下関を出港する表層型メタンハドレート調査団
▲白嶺の船上設置型掘削装置R140
明治大学研究・知財戦略機構ガスハイドレート研究所を中心とした表層ハイドレート研究コンソーシアム(明治大学、秋田大学、信州大学、千葉大学、東京大学、大阪大学、九州大学および独立行政法人・産業技術総合研究所)は、掘削装置(リグ)を搭載した海洋資源調査船「白嶺」(独立行政法人・石油天然ガス・金属鉱物資源機構)を用いて、日本海上越沖および最上トラフにおける表層型メタンハイドレートの掘削調査を開始しました。
本調査は、国のメタンハイドレート開発促進事業として平成25年度から実施されている「日本海の表層型メタンハイドレートの資源量把握のための調査」の一環として行われるものです。
本研究グループは十年来、日本海に分布する表層型メタンハイドレートの学術調査を進めており、今年度はすでに日本海の広い範囲で高精度・広域地形地質調査(マルチビームとサブボトムプロファイラー)を実施しています。
今回の掘削調査は、これまでの学術調査とこれら広域および詳細地形地質調査の成果を踏まえ、表層型メタンハイドレートを含有する地質サンプルを取得することを目指しています。
これまでの調査から、表層型メタンハイドレートは、ガスチムニーと呼ばれる海底下の構造とその上位に発達する直径数百メートル高さ数メートル〜数十メートルのマウンドに濃集していることが分かっていますが、メタンハイドレートの分布下限深度と正確な含有量は明らかではありません。今回の掘削調査は、複数のハイドレートマウンドを掘削する事で深度方向の含有量分布を明らかにし、表層型メタンハイドレートの資源量評価に資することを目的としています。