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プレスリリース

「シカト」されてきた鹿革を活用! 建築を学ぶ学生のデザインスキルを生かした鹿革ペンホルダーを 南信州西部3村との連携でMakuakeにて一般販売 ~明治大学理工学部 建築・アーバンデザイン研究室「SHIKATOプロジェクト」~

2023年08月01日
明治大学

「シカト」されてきた鹿革を活用!
建築を学ぶ学生のデザインスキルを生かした鹿革ペンホルダーを
南信州西部3村との連携でMakuakeにて一般販売
~明治大学理工学部 建築・アーバンデザイン研究室「SHIKATOプロジェクト」~
明治大学理工学部建築学科の建築・アーバンデザイン研究室(指導教員:佐々木宏幸教授)は、南信州西部3村(長野県下伊那郡 阿智村・平谷村・根羽村)の協力を得た地域の社会課題解決プロジェクトで、地域の革職人と協力し、風呂敷のように柔らかい鹿革の特性を生かしたユニークなペンホルダーをデザイン・製作しました。そしてこの度、応援購入サイト「Makuake」での一般販売を7月31日(月)に開始しました。


15センチメートル角の正方形の鹿革を巻いて二つ折りにしたユニークなデザインの鹿革ペンホルダー:ペンを挿せる服装が減りスマートフォンなども首から下げる時代に順応するデザインを目指しました

SHIKATOプロジェクトを通した鹿革ペンホルダーの販売

鹿による農作物被害は地域の社会問題となっています。一方、害獣として駆除された鹿の皮や肉のほとんどは廃棄され、活用されていません。
建築・アーバンデザイン研究室は、これまで「シカト※1」されてきた鹿の皮を活用し、地域を改善していくことで、鹿とともに生きる社会を構築することを目指すプロジェクト「SHIKATOプロジェクト」を立ち上げ、2021年からの約20回の長野県飯田・南信州訪問を通し、活動を進めてきました。そして建築学科の学生が持つプロダクトやグラフィックのデザインスキルを生かし、建築や都市デザインの枠に囚われずに、自由な発想で時代のニーズに合うペンホルダーをデザインしました。
このプロジェクトでは製品の販売だけでなく、鹿の捕獲から解体、皮の鞣し、製作、販売、さらには利益の地域への還元までを、自律的な循環型社会の確立と捉え、製作過程における雇用創出などにも取り組んでいます。
 
  • ※1 シカト(鹿十)の語源は、花札の十月の絵柄である鹿がそっぽをむいていることに由来すると言われています。鹿十の「十」を「+(プラス)」に読み替え、「鹿と共に」の意味をプロジェクト名に込めました。

鹿革ペンホルダーによる自律的な循環型社会構築のイメージ:狩猟、解体、鞣し、製作、販売、収益の地域への還元による自律的な循環型社会のイメージです。阿智村で捕獲された鹿の革  でペンホルダーを作成し、猟師、鞣し会社、製作者の情報を購入者に提供し、地域の社会課題の可視化を目指します
 
鹿革ペンホルダーPR用ポスター:研究室が作成し配布しているポスター、ちらし、はがきのデザイン
 

建築・アーバンデザイン研究室のさまざまな都市間連携による地域づくりプロジェクトについて

建築・アーバンデザイン研究室は、プログレッシブ・アーバニズム(漸進的都市づくり)※2 をテーマに、多様なデザイン活動を通して都市や地域を豊かにする実践的活動に取り組んでいます。
さまざまな都市や地域を対象に活動を行う中で、2017年から長野県飯田市での活動「飯田プロジェクト」が始まりました。中心市街地である橋南地区や歴史的地区である橋北地区において、イベント開催、空き家や歴史的空間資源の活用を通して、中心市街地の活性化や地区の賑わい創出に取り組んでいます。
これらの活動をきっかけに、研究室の活動は飯田市周辺地域にも広がり、現在は南信州西部3村(長野県下伊那郡 阿智村、平谷村、根羽村)と連携しながら、地域の社会課題解決やブランディングに取り組んでいます。
 
  • ※2 長期的視点に立ち明確化された都市の将来像実現に向け、一時的、定期的、半恒久的、恒久的なまちづくり活動を段階的かつ発展的に遂行するアーバニズムの実践手法を、研究室では「プログレッシブ・アーバニズム」と定義しています。
南信州西部3村の村長とのスナップショット:左から西川清海 平谷村長、大久保憲一 根羽村長、熊谷秀樹 阿智村長、研究室の学生2名(理工学研究科博士前期課程1年生・庄野永駿さん、理工学部4年生・石川優希さん)、協力者の革職人・木下英幸さん

ひと・もの・空間の都市間連携による地域づくり:飯田・南信州地区と原宿神宮前で研究室が構築している、ひと・もの・空間のネットワーク。このネットワークを拡大・活用しながら都市間連携による「プログレッシブ・アーバニズム」を実践しています

空間資源の可能性を可視化するイベントの実施:飯田市の中心市街地で研究室が開催した「裏界線小路」のイベント。飯田市特有の防災用路地としての空間資源「裏界線」のまちづくりへの可能性の可視化を目指しました。同様のイベントは複数回開催しています

空き家活用のための片付け:飯田市橋北地区の春草通り沿いに位置する空き家である「安東邸」の活用に向けた片付けを実施しました。地元の建築家と連携しながら、地域に開かれた施設としての再整備を検討中です

歴史的空間資源の旧飯田測候所でのイベント:飯田市橋北地区の春草通りの南端に位置する旧飯田測候所と芝生広場で研究室が実施したイベント「光のてらす」の様子。現在、旧飯田測候所の活用に向け、飯田市、地元関係者と意見交換、調整を進めています
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