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2003年7月1日

2004年度からの学生募集停止について

明治大学短期大学長
中 村 義 幸


  本学は、1929年(昭和4年)に明治大学専門部女子部として創設されて以来、戦後の学制改革による明治女子専門学校を経て、1950年(昭和25年)から明治大学短期大学と改称して今日に至っております。本学は、法科・商科(その後、法律科・経済科に改編)という社会科学系の2学科の教育課程を有する全国にも例をみないユニークな女子高等教育機関として、創設以来70余年にわたって女子に対する創設の理念に基づく社会科学教育を行い、社会に有為な人材を多数輩出してきました。
 しかしながら、専門部女子部以来の伝統を受け継いで女子高等教育の発展と充実のために貢献してきた本学は、最近の法律・経済問題の国際化・多様化・専門化等に対応した充実した教育を行うためには、現在の2年間の教育期間では不十分であるとする認識を次第に強めてまいりました。
 そこで、本学では、21世紀において個人の尊厳の確保を基礎とした真の男女共生社会を実現するためには、これまでの女子に対する社会科学教育の伝統と実績を継承するとともに、現代社会の抱える中心的課題に果敢にアプローチするための新たな構想に基づく新学部の設置が必要であるとする結論に至りました。よって、本学は、2004年度からの学生募集を停止いたします。これまで本学の発展を支えてくださった各界各層の関係各位に対し衷心より厚く感謝申し上げる次第です。
 ところで、明治大学は、2004年4月の開設を目指して現在文部科学省に対して新学部「情報コミュニケーション学部」の認可を申請中です。
 「情報コミュニケーション学部」は、双方向の情報の発信・伝達・受信・蓄積・編集から共感や相互理解が生ずるプロセスの全体を「情報コミュニケーション」過程として捉え、情報化・グローバル化の急速な進展によって構造変化を惹き起こしつつある現代社会の諸問題をこの「情報コミュニケーション」の視座に立脚して、哲学・倫理学、および社会学・政治学・法律学・経済学などの社会諸科学の手法を用いて総合的・学際的に解明することを目指すという、これまでにもあまり例をみない新構想に基づく学部になる予定です。
 そして、本学部の教育目標の一つは、「情報コミュニケーション学」の教育課程により、男性と女性、障害者と健常者、高齢者と若年者、国民と外国人、先進国と発展途上国など、政治・経済・宗教・文化等の異なった背景をもった個人や集団が、各々の個人や集団・組織の多様性を相互に尊重し共生できる社会の構築に寄与しうる人材を育成することにあります。とくに、社会的・文化的性差別が形成されてきたコミュニケーション・プロセスを解明し、ジェンダー・フリー実現のために個人間ないしは集団・組織間の双方向的コミュニケーションのあり方を追求するジェンダーに関する体系的カリキュラムは、昭和初期の新しい時代の要請に答えて、社会に有為な自立した女性を教育することで男性と女性とが共生する社会を実現させることを目指してきた、本学における74年の女子教育の伝統を引き継ぐものであります。
 明治大学短期大学は、この21世紀の新たな社会の負託に答えうるとの確信の下に構想した新学部に、「共生」という女子教育の精神の継承を託して、専門部女子部以来の伝統ある本学の歴史を閉じようとしております。さらなる飛躍を期すべく、情報コミュニケーション学部設置に向けた明治大学の挑戦への、関係各位の変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げる次第であります。


以上

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