明治大学は、文部科学省平成28年度私立大学研究ブランディング事業に採択された「Math Everywhere:数理科学する明治大学-モデリングによる現象の解明-」の第5回公開シンポジウムを、3月17日(水)にオンラインで開催いたします。
宇宙や生命の神秘はもとより、私たちが普段見過ごしている身近な対象の中にも、不思議な現象は数多く潜んでいます。そうした対象に「数理」の光をあてることで、複雑な現象の背後にある単純な仕組みを発見して、それを新たな問題の解決に利用できることがしばしばあります。本シンポジウムでは、2016年度にスタートした研究ブランディング事業「数理科学する明治大学」に取り組んだ自己組織化・錯視・金融・折紙工学・機械学習5チームの研究成果を紹介します。特別講演には、新型コロナ感染症の数理で著名な西浦博・京大教授と、昆虫ハネカクシが翅を複雑に折り畳む仕組みを解明した斉藤一哉・九大講師のお二人をお招きしています。
本シンポジウムで取り上げられる興味深い身近なテーマから、数学・数理科学の広がりと面白さを感じていただければ幸いです。
2021年3月17日(水)13:00 ~ 17:30
リモート(Zoom Webinar) 事前登録制・聴講無料 ※先着500名
2021年3月18日以降、オンデマンド配信します。詳細は以下のページでお知らせします。
【第5回公開シンポジウム オンデマンド配信ページ】
13:05~13:10 開会挨拶 |
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明治大学学長 大六野 耕作 |
13:10~15:40 Ⅰ. 講演:数理科学する明治大学 |
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15:45~16:45 Ⅱ. 特別講演 |
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16:45~17:15 Ⅲ. パネル討論:対話が誘う文理融合の世界 |
17:15~17:25 Ⅳ. 明治大学紹介 総合数理学部 学部長 荒川 薫 |
17:25~17:30 閉会挨拶:先端数理科学インスティテュート(MIMS)所長 俣野 博 |
ハサミムシは独自に進化した方法で昆虫の中で最もコンパクトに翅を折り畳み収納しています。この講演では折紙の幾何学と最新のデジタル・ファブリケーション技術でこの折り畳みの数理的な謎を解き明かし、人工の展開構造のデザインに応用する研究を紹介します。
「生きもの」とは生物のように変化する「もの」と定義してみます。すると、「もの」が示す「生物のような変化」とは何か、という問いが新たに生まれます。生物の?をこの問いから考える数理科学を紹介します。
見ることと味わうことに焦点を合わせてその仕組みを数理モデルで探り、さらにそのモデルから新しい錯覚を人工的に作る方法を開発してきた。視覚では不可能立体の新種の発見、味覚では味ディスプレイの開発に成功した。
私たちの日常生活は金融危機のみならず災害、感染症など多種多様な危機に晒されている。さまざまなデータに基づいた数理モデルの研究および開発で捉えたエビデンスに基づいて、日常生活の危機の本質と今後を探る。
折紙構造の特徴である軽くて強い、展開収縮できるという特徴を活かした最高の傑作がそれぞれで得られたこと、折紙設計から折紙式プリンターへの構想と現状、芸術史上稀な立体芸術である日本発の折畳扇研究を紹介する。
人工知能は私達の生活に利便性を与えるが、さらに人の喜びや満足感などの感性を考慮して、快適性を与えることもできる。ここでは、機械学習により人の感性を考慮することができるシステムについて紹介する。
e-mail: mims@mics.meiji.ac.jp
Tel: 03-5343-8067(平日9:30~16:00)