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明治大学黒川農場

ネパール及びカトマンズ政府関係者が黒川農場を来訪されました

2023年06月22日
明治大学 農学部事務室

写真1 杤本氏による装置説明写真1 杤本氏による装置説明

写真2 生ごみ分解試験の状況視察写真2 生ごみ分解試験の状況視察

写真3 会議室における意見交換会風景写真3 会議室における意見交換会風景

写真4 視察者の方々と黒川農場関係者の集合写真写真4 視察者の方々と黒川農場関係者の集合写真

 SDGsに対応した研究として、黒川農場は、亜臨界水処理装置「名称:水熱処理装置」を用いた新しい液肥製造技術の研究を実施しています。この装置は私学助成大型研究「亜臨界水処理液肥による地域内有機資源循環農業システムの構築(2013年~2017年)」により導入した物で、現在も官民の多くの視察者があります。
 2023年6月15日にネパール及びカトマンズ政府関係者が農場を訪問され、水熱分解装置の視察と研究者との意見交換が行われました。ネパール連邦民主共和国カトマンズでは有機性廃棄物の肥料化を推進するために水熱処理装置を組み入れた残渣処理システム(KDIシステム)の導入を検討しており、そのための視察です。来訪者はカトマンズ市最高行政官Adhikari Basanta氏、ネパール国・リシキコンポスト社会長Ushia Giri氏ら9名と、ドクターキッドJP飯島氏ら日本側関係者でした。
 装置を製造した株式会社ダイキアクシス・サステイナブル・パワー社の杤本氏により水熱処理装置の説明(写真1)と生ごみ処理実験の視察(写真2)が行われましたが、興味を持たれ多くの質問が寄せられました。農場の圃場を視察した後、会議室で藤原俊六郎元特任教授から亜臨界装置による有機性廃棄物処理の原理と明治大学で実施した研究概要の紹介があり、続いて小沢聖元特任教授から有機液肥の特性と農業利用について現在までの研究紹介がありました。情報交流ではプラスチック混入の問題点やし尿利用など幅広い問題が出され、農場での研究蓄積をもとに論議を深めることができました(写真3)。農場の技術についての関心は高く、今後も継続して交流したいとの意見があり、農場の窓口は武田特任准教授が担当することとしました。農場では、今後とも農場の持つ技術力を元にした国際交流を展開してゆきます。