~大学院長からのあいさつ~

新時代の明治大学大学院





大学院長
経営学博士

坂本 恒夫 教授
大学は変革の時代
 いま、大学は大きな変革の時代を迎えています。
 この変革を進めているものは、「グローバル化」と「IT化」です。この二つの言葉は共に、価値の共有化と平準化を意味しています。
 「グローバル化」は、企業経営の国際化によってもたらされました。国際化の最初の段階は、日本の製品が海外に大量に流出していく姿でしたが、その後アジアの安い製品が逆輸入されるようになると、我々は国際化の意味を冷静に認識できるようになりました。そしてまた、日本の質の高い技術や豊かな文化は日本人の誇れるものになり、世界から注目されるようになってきました。18歳人口の減少で大学経営は厳しいと言われますが、こうした中、研究や教育の分野では、日本の技術や文化を学びたいという世界の研究者や学生が増えています。これは、ある種の価値の共有化と平準化がもたらしたものです。
 「IT化」は、産業構造の高度化によってもたらされました。中でも「情報産業」の進展は、従来の第2次・第3次産業に大きな変化をもたらしました。そしてさらに既存の農業、工業、サービス業にも強い影響を及ぼしました。社会インフラ産業の勃興、金融とITの融合フィンテックはその典型です。この革命的変化は、研究・教育の分野にも波及しました。質の高い研究や教育はITによって発信され、世界から日本の技術や文化を学びたいという研究者や学生が集まってきているのです。これはITによる価値の共有化と平準化がもたらしたものです。
「社会インフラ」としての大学
 価値の共有化と平準化が進行している中で、大学が求められているものは、「社会インフラ」としての大学です。いまや大学は社会に開かれ、誰でもが利用できる存在になっています。大学生だけが利用するのではありません。社会人や地域の人々も、そして世界の人々も大学を利用するようになっています。これは、大学が一種の「社会インフラ」として存在し、水道や電気やガスなどの社会的生活基盤と同じように、研究・教育基盤を広く社会的に形成していることを意味します。
 こうした新時代の大学は、入り口の門を高く閉ざすのではなく、できるだけ扉を低く、そして広く開放して、多くの人が自由に出入りできるようにすることが大切です。明治大学でも、20歳前後の学生だけでなく、若者から高齢者までの社会人がリバティアカデミーなどで勉強をしています。和泉キャンパスでは、近所の方が図書館を利用したりしていますし、企業や団体が各種の催し物にリバティタワーを会場として活用しています。
 グローバル化・IT化と「社会インフラ化」が定着した大学では、様々な国や地域の学生、研究者が大学を闊歩して、ちょうどスクランブル交差点のように、研究や文化が交流しているのです。

 

新しい時代の大学院
 異研究や異文化が交流する、こうした新しい時代の大学での大学院は、新たな視点で研究の地平を切り拓き、既存の考え方に革新をもたらし、困難な課題に真正面から挑戦し、解決策を提案する情報の発信基地とならねばなりません。研究においては多様な価値観が交錯していますが、若い研究者の皆さんは、独自な価値観と深淵な分析で、新たな提案をする研究が求められています。
 明治大学大学院は、こうした姿勢で、真摯に課題に取り組む研究者を心から支援しています。明治大学大学院には、グローバルな世界に、そして異次元の世界に、強く羽ばたくための舞台が用意されています。頑張って下さい。大いに期待しています。

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