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秘められた戦争の裏側を見てみませんか

第3回 明治大学平和教育登戸研究所資料館企画展「キャンパスに残っていた偽札印刷工場-5号棟調査報告-」



5号棟は、陸軍登戸研究所の偽造法幣(中国蒋介石政権の紙幣の偽札)を製造していた第三科に属する建物でした。1939年前後に建設されたものと推定され、建物そのものの老朽化とキャンパスの整備計画推進のために、2011年2月下旬から3月上旬にかけて解体されました。
5号棟は、長年にわたって実験室・倉庫として使用されていたため、内部の各部屋には実験器具や種々雑多な物品が詰め込まれており、室内の調査すら満足にできない状態でした。しかし、解体にともなう整理と調査の結果、従来から「倉庫または印刷工場」と推定されていましたが、偽札の印刷工場であった可能性が高まりました。

今回の企画展では、解体時の調査報告・明治大学で発見された図面や映像・川崎市を代表する写真家・小池汪氏撮影の写真から5号棟が戦前どのような役目を担っていたのかを探っていきます。

展示期間中関連プログラムを行います。関連プログラムについてはこちら

●開催要項

【会  期】 2012年11月21日(水)~2013年3月2日(土) ※会期を3月9日(土)まで延長します。
        日曜~火曜休館 ※ただし11/25(日)は開館
        2012年12月23日(日)~2013年1月8日(火)休館
【会  場】 明治大学平和教育登戸研究所資料館
        〒214-8571 神奈川県川崎市多摩区東三田1-1-1明治大学生田キャンパス内
        TEL/FAX:044-934-7993 Email:
【開館時間】 10:00~16:00
【観覧料】  無料
【主  催】 明治大学平和教育登戸研究所資料館

チラシPDFはこちら

5号棟入口(小池 汪氏 撮影)

5号棟入口(小池 汪氏 撮影)

5号棟内部(小池 汪氏 撮影)

5号棟内部(小池 汪氏 撮影)

5号棟部材(資料館蔵)

5号棟部材(資料館蔵)

明治大学購入直後に作成されたと思われる5号棟図面(明治大学蔵)

明治大学購入直後に作成されたと思われる5号棟図面(明治大学蔵)

●ワークショップ

紙すきと凸版印刷を体験してみよう!
自分ですいたカードに自由に版を組んで印刷し、オリジナルデザインのカードを作ることができます。紙幣製造の基本である抄紙(しょうし)と印刷を楽しく学べるワークショップです。

作例イメージ

作例イメージ

【日  時】11月23日(金)、24日(土)、25日(日)
1回目 10時半~、2回目 12時半~、3回目 14時半~
【定  員】各回4名 【参加費用】無料
【参加方法】各日10時より整理券を資料館で配布いたします。参加希望者多数の場合、ご参加いただけないことがございます。
●展示解説

館長 山田 朗(明治大学文学部教授)による企画展の展示解説。登戸研究所の中で5号棟がどのような役目を担っていたのか、最新の調査を踏まえて詳しくお話いたします。

【日  時】11月23日(金)、24日(土)、25日(日)、2013年2月23日(土)
      各日とも13時~
【定  員】20名(先着順)
【参加費用】無料
【参加方法】13時までに資料館にお集まりください。

●特別展示
偽造中国交通銀行10元券(渡辺賢二氏寄贈)

偽造中国交通銀行10元券(渡辺賢二氏寄贈):裁断される前の未完成品。登戸研究所製である。

下記期間中,普段はレプリカでしか見ることができない登戸研究所で製造した偽札「中国交通銀行10元券」オリジナルを展示します。

【展示期間】11月21日(水)~12月22日(土) 2013年2月20日(水)~3月2日(土)
【展示場所】資料館内第四展示室
●体験展示
当時の「法幣(紙幣)」を観察してみよう!
虫めがね当時の中国の紙幣にどんな技術が使われていたのか観察することができます。

【展示期間】企画展会期中通じて
【展示場所】資料館第四展示室

中央銀行5元券(大島康弘氏寄贈) 中央銀行5元券(大島康弘氏寄贈):観察できる法幣の一例。このデザインのものを登戸研究所で偽造したとの証言が残っている。凸版,凹版さまざまな印刷の技術が精巧に組み合わされている。