明治大学
English Korea Chinese Chinese 交通アクセス お問い合わせ サイトマップ
  1. 明治大学TOP
  2. 情報コミュニケーション学部
  3. ジェンダーセンター
  4. ジェンダー関連講義案内
  5. 情報コミュニケーション学部

情報コミュニケーション学部

ジェンダーに関連する講義

● 『ジェンダー論』 杉浦浩美
社会や文化がつくりあげた「性差の枠組み」に疑問を投げかけ,その「枠組み」が意味すること,それが個々の生き方や選択に与える影響を考えることが,ジェンダー論の目的である。ジェンダーは,日常生活から社会制度にいたるまで,あらゆるところに存在する。講義では,学校生活や家族,恋愛といった身近な問題から,労働領域や社会政策といったマクロな問題まで幅広くとりあげ,そこに性差をめぐる思い込みや,固定的な性別役割が埋め込まれていないか,ひとつひとつ確認していく。
● 『ジェンダー・コミュニケーションT・U』 堀口悦子
Tでは、ジェンダーに敏感な視点から,「聞く力・話す力・読む力・書く力」をつけるようにします。アメリカのテレビドラマ,シェークスピアの戯曲「十二夜」,ミュージカルなどを題材に,ジェンダー間(男性と女性との間)のコミュニケーション・ギャップを考えてみましょう。実際にテレビドラマを視聴する,戯曲を朗読したり,演じたりする,ミュージカルの歌を聞くなどを行い,それについて,意見を出し合い,そこから,ジェンダー間のコミュニケーション・ギャップに気づきます。そして,その過程を経て,ジェンダー間の身近なコミュニケーション・ギャップについても,考える力をつけるようにします。
Uでは、ジェンダーに敏感な視点での,メディア・リテラシーを身につけることを目指します。新聞・雑誌・30分程度のビデオなどの,広告・広報・啓発の中の女性・男性の描かれ方を中心に検討します。登場人物の服装,話し言葉,しぐさ,表情などをジェンダーに敏感な視点から考察します。各学生の中には,ジェンダーに敏感な視点をも持つ者,持たない者がいることを知り,お互いに理解できるように話し合い,とくに,見たくない人(例:嫌ポルノ権)に対して,どのような配慮が必要かなどを,考える力をつけていきます。
● 『ジェンダーと法T・U』 堀口悦子
Tでは伝統的な既存の法律学を,ジェンダー視点から批判的に見直します。特に,ジェンダーと人権について学びます。国際人権法の国連女性差別撤廃条約,同条約選択議定書,国内法では,憲法,民法(親族法・相続法),労働法(男女雇用機会均等法,労働基準法,育児,介護休業法等),社会保障法,税法等をジェンダーの視点から見ます。社会保障制度については,年金や税制の中の専業主婦優遇制度といわれる,国民年金第3号被保険者やいわゆる「100万円の壁」などについても学び,ジェンダーに公平な法制度を考案します。ビデオ教材も使用します。
Uでは「ジェンダーと法I」をふまえて,伝統的な既存の法律学で,余り取り上げられてこなかった問題について考えます。まず,暴力の問題についてです。強姦,ドメスティック・バイオレンス(DV),セクシュアル・ハラスメント(キャンパス・セクハラ,スクール・セクハラ,スポーツ・セクハラなども含む),ストーカー,痴漢,盗撮,人身売買,戦時下の女性に対する暴力(戦時性奴隷,民族浄化等)について,現状と現行の法制度(刑法等)の分析と今後の方向性を考えます。それから,ジェンダーとセクシュアリティ(インターセックス,性的指向,性同一性障害など)についても学びます。1999年に制定された男女共同参画社会基本法を知ってください。司法の中のジェンダー・バイアスについて考察します。
● 『ジェンダー・マネジメントT・U』 牛尾奈緒美
Tでは,企業経営における人的資源問題を家族やジェンダー意識の変化を視点に考えていく。まず,戦前・戦後の日本の企業経営を振り返って,雇用管理システムの構築に,いかに日本の伝統的ジェンダーや家族システムのあり方が反映されてきたかを解き明かす。具体的には,日本的経営論と「イエ」の論理や家父長制に関する議論を紹介する。次に今日の家族形態やジェンダー意識の変化を捉え,その流れに整合的な企業システムのあり方を模索する。これには,ビデオ映像や統計データなど各種資料も多用して,ジェンダー問題のみならず,若年労働,高齢者雇用,正規・非正規雇用に関する問題についても詳しく言及する。こうした知見をもとに,実際,企業の第一線で活躍するキーパーソンをお迎えし,日本企業の現状について直接話しを伺う機会を設けることを計画している。
Uでは男女共同参画社会への移行を標榜する今日の日本社会にあって,依然として山積する企業内ジェンダー問題について様々な角度から考えていく。まず,ジェンダーを視点として,戦前から今日に至るまでの日本の資本主義の発展と企業システムの変容の過程について,年代を追って詳しく見ていく。ジェンダー・マネジメントIでは,企業を取り巻く外部環境変化として家族やジェンダー意識の変化,労働力の多様化,国際社会との協調といった社会的・経済的変化を取り上げたが,IIではそれらへの戦略的対応策として注目されるアファーマティブ・アクションやダイバーシティー・マネジメント,ファミリー・フレンドリー施策など企業のジェンダー・マネジメントに関する最新動向を紹介する。同時に男女差別の根拠とされる差別理論や,欧米の男女平等に関する理論研究・事例についても解説していく。なお,Tと同様にゲストによる講演やビデオの上映を随時行う計画である。
● 『女性労働の歴史T・U』 吉田恵子
今まで労働の歴史はもっぱら男性に焦点が置かれ,女性は特殊な周辺的労働者として扱われてきました。しかし近年になって,その見直しが急速に進められています。有史以来女性は何らかの形で常に労働にかかわってきましたし,その労働は決して周辺的なものにとどまるものではありませんでした。何よりも女性労働のあり方は男性のそれと密接な関係を持ち,両者の相互関係の中からそれぞれの労働のあり方が決まったのです。この講義ではまず近代化の先発国であるイギリスの女性労働に焦点を当て,女性が労働の歴史のなかで果たした役割を探りたいと思います。
Uでは、女性労働の歴史Iで検討したイギリスの女性労働の歴史を念頭に置きつつ,日本の歴史を見ていきます。工業化の先進国と後発国という対照的な2国ですが,女性労働という点から見ると驚くほどの類似性を持っています。そこから女性労働をめぐるいくつかの論点が導き出されることになります。が,同時に両国の違いも,重要です。
現在日本のジェンダー・エンパワーメント指数は109カ国中57位です。この低い数字をもたらす重要な要因となっているのが,女性労働のあり方です。このような状況がどのように生み出されたのか,考えてみましょう。
● 『総合講座ジェンダーを考えるA・B』 堀口悦子(コーディネーター)
本学では,1929年の女子部の創設以降,先駆的に日本の女子高等教育を担ってきた輝かしい歴史を有する。そして1950年に短期大学に改組したのちも,社会科学系の女子教育重視の精神が受け継がれてきた。これを記念し本講座の前身「女性問題研究」が開講されたものである。
短期大学の学生募集停止にともない,2004年開設の情報コミュニケーション学部が,このジェンダー教育を引き継ぎ,本講座科目名を「ジェンダーを考える」に変更した。そこには,明治大学における女子教育の伝統をふまえ,女性にとっての差別・抑圧の問題を「ジェンダー」(社会的・文化的に作られた性差・性別)という視点から解明し,女性も男性も自分らしく生きることができる社会をめざす意味をこめている。
社会の構造と人々の意識の深層に組み込まれたジェンダーに迫り,男女の生き生きとしたかかわり・コミュニケーションを実現するために,多くの学生の受講を期待する。

ジェンダーにも触れる講義

● 『英米文学』 寺澤由紀子
この授業では,アメリカの戦争の記憶というテーマのもと,第一次世界大戦,第二次世界大戦,ベトナム戦争というアメリカのアイデンティティを揺るがす戦争を扱った3篇の小説,HemingwayのThe Sun Also Rises,John OkadaのNo-No Boy,Tim O’BrienのThe Things They Carriedを読む。まず,ハリウッド映画やドキュメンタリー,音楽なども取り上げながらそれぞれの時代背景を理解し,その上で,戦争を実際に体験したこれら3名の作家が,どのようにその記憶に立ち向かい,それを表象しているかを,特に,自己の(再)構築・記憶・語りの関係,マスキュリニティや女性表象といった角度から考えていく。
● 『コミュニケーション思想史』 木村信子
コミュニケーションの問題はいつの時代も大きなテーマとなってきた。この授業では,とりわけ,困難なコミュニケーションを可能に転じたその飛躍の瞬間を,古代ギリシア以来の思想史のなかにとらえ,考察する。現代に生きる私たちがコミュニケーションの困難に直面した時どう切り抜けるか,その指針ともしたい。
● 『組織コミュニケーションA』 山口生史
組織が効率よく機能するためには,組織メンバー一人一人の適切な行動が必須条件です。そこで,組織コミュニケーションIでは,人の組織行動と組織目標を達成するための組織メンバー間の相互作用に焦点をあて,組織内対人コミュニケーションについて講義します。メンバー間の対人コミュニケーションがメンバーの態度や組織行動にいかに影響を与えるかが主要テーマです。具体的には,動機づけやリーダーシップのためのコミュニケーション,コンフリクト(対立)解消のためのコミュニケーション,ワークチームにおけるコミュニケーションの機能,パワーとコミュニケーションの関係,影響戦術としてのコミュニケーションなど,組織行動としての人間コミュニケーションに関して講義する予定です。授業では,スライド,教科書,その他の文献,事例,データなどを駆使して,受講者の理解を促したいと思います。
● 『家族と法T・U』 武田政明
Tでは、男女,夫婦関係の基本原則である男女平等の法的意義,家族に関する法の基本原則のうちから親子関係,夫婦に関するものを中心に,また家族法と密接な関係にある戸籍制度について解説する。私たちを取り巻くさまざまな状況がめまぐるしく変わる現代社会において,皆が最大限幸せな生活をおくるためにはという観点に重きをおいて解説する。
Uでは、子の父を定める法律上の原則およびそこから派生する無戸籍児等の諸問題,離婚に際しての各問題を解決するための法律上の原則,相続法の基本原則を中心に解説する。私たちを取り巻くさまざまな状況がめまぐるしく変わる現代社会において,皆が最大限幸せな生活をおくるためにはという観点に重きをおいて解説する。
● 『家族社会学T・U』 鈴木富美子
私たちは一生を通じて,あらゆる場面で家族とかかわりをもちながら生活している。家族から支援や共感を得ることもあれば,家族とかかわることによって落胆や不安などの感情を抱くこともある。家族にはさまざまな面が存在する。一方,家族の形も時代とともに変化している。かつてのようにはっきりとしたモデルが見えにくくなり,さまざまな家族の形が出現しつつある。
本講義では,まず,家族社会学の基本的な概念について学んでいく。家族の諸相を捉えるための系統的な知識を習得し,社会の変化とともに家族はどのように変わりつつあるのかを理解する。
Uでは,「家族社会学T」で習得した家族社会学の基本的な概念や知識をベースにしながら,現代の家族や家族問題に対する理解をさらに深めるための理論的視点を学んでいく。具体的には,家族を捉えるさまざまな分析視覚(アプローチ)−ジェンダー論,ライフコース論,ストレス論など−における研究の蓄積や知見を紹介していく。

ページの先頭へ


© Meiji University,All rights reserved.