
<これが商学部>シリーズVol.2
「社会に飛び出す学生たち」
これまでも明治大学商学部では「社会連携」を強く推進してきました。そこで今回の「Project107」では、まずこれまで地域産学連携の文系モデルして学生たちが取り組んできた成果の一部を、<これが商学部>シリーズVol.2「社会に飛び出す学生たち」にまとめ、2011年の4月に刊行しました。現在に至るまでさまざまな形で地域産学連携に取り組んできた本学部ですが、「Project107」ではそれをさらに国域連携に拡大していきたいとの想いで展開しています。
たとえば上記の本にも収められている「水俣病」の研究。学生たちは水俣病がなぜ起きたかを調査するために何度も水俣に足を運び、成果報告会ではその成果を英語で発表しました。彼らは「日本で水俣病について報告をしても仕方ない。これから同じような危険性を抱えている国にこそ発信するべきだ」という意識から英語での報告にこだわり、その結果この発表は青年海外協力隊からも注目を浴びることになりました。このように日本の地域の経験を活かし、その学びをカギにした国際地域との連携は、まだまださまざまな可能性があると、本学部は考えています。
海外協定校との国際地域連携では、中国との都市調査に関する「日中共同プログラム」を行いました。中国から学生を迎えて日本の地下鉄や駅の調査を行い、遅延証明書の有無など、中国と日本との地下鉄の違いを浮き彫りにしました。
そしてこの度は日本の大手企業の委託を受けて、本学部の学生が上海に行き、中国の家庭での石けんや洗剤の普及状況を調査するプロジェクトがスタートしました。日本の学生が中心となりながらも、中国の学生に力を借りながら実施することで、精度の高い調査結果が見込めます。帰国後は企業への報告会が予定されており、これまでにないレベルのグローバルな展開に、大学と企業の両方が大きな期待を寄せています。
このようにそれぞれの国や地域が抱えているニーズを、企業と連携しながら、商学部のマーケティング教育の中で開拓していくことも、本学部は率先して行う予定です。