Dean's message

多様なアクターがかかわる「公共のガバナンス」時代のプロフェッショナルとして

経済のグローバル化は、経済成長、所得の向上などに伴うより良い生活条件をもたらす源泉ですが、他方で競争的な過程における不均衡な発展をもたらしていることも事実です。貧困、格差、環境破壊、社会的排除などは、世界中の国々で直面している社会課題であり、市場のネガティブな影響が政治やコミュニティ、職場、学校、家族などあらゆる領域に浸透していることに今更ながら愕然とさせられます。このような時代だからこそ、人びとが共存する「公共」のあり方が改めて注目されることになったと考えています。

グローバル化は国家を超えた公共性の議論を巻き起こす一方で、人びとの生活世界から発信することの重要性、すなわち地域社会の役割をあらためて問い直すことにもつながりました。それは、これまで「公」が官の独占であった日本独特の文脈が、「開かれた」あるいは「一般の人びと」という意味の「パブリック」に近づいてきたと見ることもできますが、その流れを政策や事業において具体的にどのように実現していくべきかが、今、問われているのです。

公共政策大学院「ガバナンス研究科」は、こうした背景を反映した新しい時代の政治や行政、社会課題の解決に対応できる高度な知識と視野を備えたプロフェッショナルを育成することを目的とした専門職大学院です。この研究科をガバメントと呼ばず「ガバナンス」と命名しているのは、現代の複雑に問題が絡み合う社会的課題の解決のためには、政府(ガバメント)のみならず、多種多様な主体—自治体、企業、NPO、住民等-が社会運営にあたる「公共のガバナンス」が必要とされているからなのです。

ガバナンス研究科に集う学生は、20代から60代まで幅広く、現役の市長や区長、議員や公務員、会社員、NPOで活躍中の人びと、それにこれから政治の世界や公務員を目指す人びとなど、実に多様です。人生100年時代と言われる今、新たなキャリアをめざすシニアの皆さんも集まってきています。また英語コースには海外の優秀な若手の公務員が参集しています。教室は、これら熱意にあふれる多様な立場の学生が教員と一体となって、現在進行形の様々な事例研究や課題についての答えを模索するべく、建設的な対話を繰り広げる場となっています。

この対話のプロセスを、理論と実践現場を繋ぎながら支援していく-それがわたくしどもの使命です。ガバナンスの時代の担い手としてステップアップしたい皆さんとともに考え、行動し、新たな実践知のネットワークを築いていきたいと願っております。ともに、修了後も続く『ガバナンス・ファミリー』のネットワークを創っていきませんか?

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