明治大学博物館

シンポジウム『コレクションの再生—資源化される博物館資料』開催のお知らせ(最終報)

開催期間:2012年01月21日~2012年01月21日
明治大学

2011年度明治大学博物館・南山大学人類学博物館
交流事業シンポジウム『コレクションの再生—資源化される博物館資料』

【開催趣旨】
 歴史家のクシシトフ・ポミアンは、コレクションというものは経済的流通からはずれ、特別な場所に保存され、人目にさらされる人工物であると述べました。博物館におけるコレクションとはまさに、そういうものとして理解することができるでしょう。
 今日の博物館においては、資料とは単に保存され、展示されるだけのものではありません。それは、様々な形で教育や研究に活用される素材であると考えられています。さらに言えば、博物館資料を文化的な資源ととらえて、社会的な活用を促進することが求められてきています。
 しかしながら、「活用」や「資源化」という耳触りの良い言葉には、グローバル化と地域主義とがせめぎ合う現代社会の中で、その主体や対象に関する非常に複雑で重要な問題を孕んでいることはあまり意識されていないと思います。本シンポジウムにおいては、博物館資料の活用ということについて、明治大学博物館と南山大学人類学博物館の所蔵資料を中心に、その資源化という観点から議論したいと考えています。 博物館資料を現代に活かすには、どのような課題を乗り越えなければならないのでしょうか。そのことを問題として共有する場となれば幸いです。

【日 時】:2012年1月21日(土)10:00〜16:30(受付は9:30〜)
【会 場】:明治大学駿河台キャンパス100周年記念大学会館8F会議室
【申込不要】
【参加費無料】

【プログラム】
基調報告 『文化の資源化と文化の復興』 加藤隆浩(南山大学) 10:20-11:10
【キーワード:文化の資源化、文化の復興】

報告1 『収蔵庫を“発掘”する−茨城県玉里舟塚古墳の再整理事例から−』 忽那敬三(明治大学) 11:10-11:45
【キーワード:過去の調査資料、再整理、埴輪、分散収蔵】

特別展『人類史への挑戦』(博物館特別展示室)ガイドツアー 12:30

報告2 『大学・地域博物館の連携とコレクションの文化資源化—G・グロート神父のコレクションを中心として』 領塚正浩(市川考古博物館) 13:10-13:45
【キーワード:グロート、zyomon、縄文】

報告3 『旧明治大学刑事博物館初期蒐集資料の再評価』 日比佳代子(明治大学博物館) 13:45-14:20

報告4 『民族誌資料による文化表象と再文脈化』 黒沢 浩(南山大学) 14:20-14:55
【キーワード:資料の選択性、全体像、再文脈化】

ディスカッション 15:05-16:25