合格者体験談(2016年度)

2014年3月修了 M.C

1 簡単な経歴

出身大学:法政大学法学部法律学科
2011年 明治大学法科大学院(未修コース)入学
2014年 明治大学法科大学院(未修コース)修了
2014年 司法試験 不合格(総合2800番台)
2015年 司法試験 不合格(総合2200番台) 
2016年 司法試験 合格(総合500番台)

2 はじめに

私は、今回3回目の受験で合格することができました。1回目の受験で不合格となったときには、特に敗因分析をせずに、2回目の受験に向けて勉強を始めてしまいました。2回目の受験で不合格となったときに初めて、自分の答案のどこが悪かったのか、自分の勉強方法について真剣に考えました。
勉強方法はそれぞれだと思いますので、複数回受験者の方で勉強の方向性に悩んでいる方に、一つの参考にして頂ければ幸いです。

3 短答式の勉強方法

(1)私の短答式の成績は、1回目2700番台、2回目4200番台、3回目130番台でした。短答式については勉強を進めていけば自然に順位が上がると思っていたため、2回目の受験の際に順位が落ちてしまったことは衝撃的でした。そのため、2回目の受験で不合格となった後、短答式の勉強方法について、合格した友人や先輩に色々と話を聞いた上で、勉強方法を修正しました。
以下で、短答式の勉強方法について、法科大学院の在学時から3回目の受験に至るまで述べたいと思います。

(2)法科大学院の在学時
私は、大学院1年次の夏休みから短答式の勉強を始めました。まず、過去問を解くことから始めました。過去問の問題集は、年度別のものを使用しました。私が1回目の受験したときには、まだ短答式の科目が7科目だったため、量が多く、とにかく時間をかけて過去問を解きました。あまり解説を読み込まず、とにかく問題を解くことに集中し、大学院1年次が終わるまでに5回過去問を回しました。
大学院2年次から演習の授業が始まり、予習や復習に追われてしまい、大学院1年次と比べて短答式にかける勉強時間が減ってしまったと思います。夏休みなどの長期休みに集中して過去問を解くことに努め、大学院2年次が終わるまでに3回過去問を回しました。 
大学院3年次には授業が一段落しましたが、論文試験に勉強時間を割いてしまい、短答式にかける勉強時間が減ってしまったと思います。それでも、短答式の勉強は継続的にやらないとすぐに忘れてしまうと思いますので、少しずつ毎日勉強時間を確保するようにしました。大学院3年次が終わるまでに2回過去問を回しました。

(3)法科大学院の修了後
2回目の受験にあたって、たくさんの問題を解こうと思い、過去問に加えて、旧司法試験の過去問や法学検定の問題が掲載されている問題集に変えました。2回目の受験までに3回問題集を回しました。
3回目の受験にあたっては、たくさんの問題を解くことよりも、過去問に絞って勉強を進めました。過去問の問題集は、分野別のものを使用しました。友人から色々と勉強方法を聞いて、以下のような方法でやっていくことを決めました。①毎日10問ずつ過去問を解く、②間違えた問題に付箋をつける、③翌日に、間違えた問題に加えて、新たな10問を解く、という方法です。分からない問題に絞って繰り返し解くことで、時間の効率化を図ることができ、知識が定着されたと思います。

4 論文の勉強方法

(1)「情報の一元化が大事」という話を法科大学院の教授や合格者から聞いて、在学時から、各科目のまとめノートを作るか否かを悩んでいました。合格者の先輩などに色々お話を聞きましたが、まとめノートを作った人、作っていない人と様々でした。
論文の勉強方法については、人によって様々だと思いますので、以下では、まとめノートの作成について重点的に述べたいと思います。

(2)1回目の受験の際には、まとめノートを作りたいと思いつつ、時間がなく、結局作成することはできませんでした。試験の直前期に見直せるものがなかったため、直前期に何を勉強したらいいか分からず、焦ってしまいました。
2回目の受験の際には、1回目の受験を踏まえて、試験の直前期に見直せるものが欲しいと思い、まとめノートを作ることにしました。まとめノートの作成方法としては、単語カードに定義・趣旨・論証を書いて、ファイルに挟むという形式をとりました。勉強を進めるにつれて、論証などは変えていくことが多かったため、すぐに差替えができるように、このような形式をとりました。過去問や予備校での答練を受講するたびごとに、単語カードを作成してファイルに挟んでいましたが、問題演習の量が少なかったため、結果的に単語カードはあまり増えず、中途半端なまとめノートになってしまったと思います。
3回目の受験の際には、2回目の受験を踏まえて、問題演習の量を増やしました。問題演習のたびごとに、単語カードを作成していたため、3回目の受験の際には、一通りの論点を網羅したまとめノートになったと思います。また、まとめノートを作成するのと並行して、まとめノートを暗記する時間を意識的にとっていました。具体的には、自習室までの電車の中、食事や歯磨きの時間などを利用して、まとめノートを暗記するようにしていました。まとめノートを作成するだけでは頭に入ってこなかったので、繰り返し暗記するようにして知識の定着を図りました。

5 最後に

司法試験を受験するにあたって、一番悩むのは勉強の方向性が合っているかということだと思います。ただ、勉強の方向性が合っているか否かは自分自身では分からないことが多いと思いますので、書いた答案を人に見てもらうことがいいと思います。
受験勉強中は大変なことも多いと思いますが、みなさまの合格を心より祈念しております。

以上

2016年3月修了 S.Y

1 はじめに

私は、明治大学法科大学院既修コースを平成28年3月に修了し、同年の司法試験に合格することができました。私は、直前期(同年3月)に入るまで、塾の講師のアルバイトをしていました。そこでの経験から、頭の回転がとても良い生徒でも追い込みが弱いと不合格になり、逆に、頭の回転がそこまで良くなくても追い込みができる生徒は合格しているということがわかりました。このバイトの経験から、私は、直前期こそが最重要と考え、自分の司法試験の経験でも、直前期に全力で追い込んでいる人が合格していると感じました。
そこで、紙幅の関係上、私の合格体験記は、直前期の過ごし方を中心に①直前期と②当日の2つについて記したいと思います。

2 ①直前期

(1) 論文対策
ア 論証カード
私は、直前期に論証カードを作ることで、知識の一元化を図りました。これを作成することによって、司法試験前日等に素早く知識を確認できたので、非常に便利でした。そのため、論証カードを在学中から作成しておいたほうが良かったと後悔もしました。

イ 知識のインプット
行政法と民法は有名な問題集に手を出しましたが、その他の科目は、過去問と授業の復習のみを行いました。というのも、過去問や模試を受けて、法科大学院の授業で得た知識を組み合わせたり、それらの知識を起点として考えれば、司法試験に合格できると思ったからです。そのため、難しい問題を解くよりも、基本知識の習得に力を注いでいました。

ウ 添削の見直し
法科大学院3年生の時、クラス担任制が始まりました。幸運にも私は、司法試験に2桁前半で合格した先輩弁護士のクラスでした。そこで、答案の添削をしていただき、そのコメントを繰り返し読むことで、超上位合格者の思考回路を習得しようとしました。この合格者の思考を習得するということにおいて、クラス担任授業は、非常に有意義でした。

エ 自主ゼミ
私は、学生同士の自主ゼミは、傷の舐め合いになる場合が多く、勉強した気になっている者が多いので反対の立場です。また、やはり直前期は基本事項のインプットをすることが重要であり、これは個人で行う作業であるので、自主ゼミはやりませんでした。

(2) 短答対策
私が、短答に本腰を入れたのは、3月の中旬以降になってからです(これでは遅いのでもっと早くから取り組むべきでした)。TKCの模試を自己採点したら、ギリギリ6割を超えた点数だったからです。某予備校のデータによれば、短答で8割以上とれれば最終合格率も8割を超えており、逆に、ギリギリで突破した場合、最終合格率は2割を下回るそうです。そこで、私は、本格的に短答の過去問に取り組みました。肢別よりも体系別過去問集の方が、解説が充実していたので、こちらを使用しました。
短答は、単純に過去問を何週したかという回数よりも、本番直前と同様のインプット作業を何回行ったかという方が重要だと思います。私の場合、辰已の全国模試と短答模試(2回)の合計3回も本番直前と同様のインプット作業ができました。これにより、メリハリがついた短答対策ができました。過去問がほぼできるようになった4月中旬からは、短答の模試の復習もしました。これを行ってからは、8割以上は安定して得点できるようになりました。

(3) 模試
ア 模試を受ける前
模試は実力を図るものだから、特に準備をせずに受験する人がいます。しかし、これは模試を受ける意義を半減させています。私は、模試は本番の予行演習であり、本番と同様の準備をすることで、本番前の準備の質の高さを高めることに意義があると考えています。そのため、模試をなるべく受けておくべきであり、私は、TKCと辰已で2回模試を受けました。

イ 模試の復習
模試は、前述の準備に加えて復習をすることで、答案の書き方等を修正するという意味があります。私は、模試での反省点をまとめ、徹底的に復習することで、自分の答案の書き方や考え方を修正し、本番では、模試よりも150点以上点数をあげることができました。

3 ②当日

私は、本番数日前から緊張していました。しかし、法科大学院の授業の復習はしっかり行ったので、もし不合格だったら、法科大学院のせいにしようと開き直っていました。そのため、緊張はかなりほぐれた状態で受験できました。しかし、得点源としていた選択科目で大失敗してしまい、焦りとともに不合格を確信しました。会場から逃げだしたかったです。しかし、そこでも、失敗してしまったものは仕方がないと開き直り、「結果は最後までわからない」と自分に何度も何度も言い聞かせて、最後まであきらめずに答案を書ききりました。
結果的には、やはり選択科目の点数はかなり酷かったですが、他の科目で充分にカバーできていたので、あきらめないことの重要さを改めて痛感しました。
以上の経験から、私は、本番当日においては、「開き直り」と「諦めない気持ち」の2つが重要だと思いました。

4 最後に

冒頭にも記しましたが、やはり私は、直前期の追い込みがあったからこそ合格できたのだと思っています。その追い込みができたのも、法科大学院の教授・補助講師・仲間、高校の友人、家族等が、私に期待をしてくれて、この期待に応えなければならないという使命感が私のエネルギー源になったのだと思います。ですから、これから司法試験に立ち向かう皆様も、周囲の人からかけられるプレッシャーをマイナスのものと捉えるのではなく、自分への期待というプラスのものと捉えられれば、苦しい受験勉強の原動力となるはずです。
最後になりましたが、私の合格体験記が、皆様の合格の一助となれば幸いです。

以上

2016年3月修了 T.M

1 自己紹介

私は2014年に明治大学法学部を卒業し、中央大学法科大学院既修コースに進学し、修了した2016年に受けた司法試験で、合格しました。
大学および大学院の成績は可もなく不可もなくの状況で、しかも2015年に受けた予備試験には択一すら不合格という、特に才能があるわけでもない私が、なぜ一発で司法試験に合格できたのかを、思いのままに書き付けていこうと思います。

2 法科大学院進学まで(明治大学在学中)

法学部では授業をこなすほか、1年生から2年生まで法制研究所が辰已法律事務所と連携して行っている講座をとっていました。そして3年生から法科大学院進学に向けての自主ゼミを組み、法科大学院に合格してからすぐ、司法試験の過去問を少しずつ解き始めました。

3 法科大学院進学後

授業をこなすほか、司法試験の過去問や苦手科目の期末試験の過去問を解いたり、定評のある問題集を解いたりすることを、自主ゼミで行っていました。
また1月からは辰已法律研究所の答練を受け、2時間以内にかけるよう時間感覚をつけていきました。

4 司法試験直前

苦手だと思っていた科目の司法試験を1週間で1周したり、直前の1週間は毎日2時間の問題を1通起案していました。あとは、基礎事項を復習するために自分の作ったまとめノートを読み直し、覚え漏れがないか確認していました。

5 こんな私でも司法試験に合格できたわけ

今まで書いてきたことは、受験生であれば通常通る道だと思います。しかし、「過去問を解く」「自主ゼミをする」といっても、量や質に個人差が出てくることは避けられません。この「量」と「質」の差が、合格と不合格の差だと感じています。

(1)「量」は最低限なくてはならないと思います。なぜなら、司法試験は基本+基本事項の応用(考えさせる問題)が出題され、そのうち基本事項が書けるのは必須、つまり受験生みんなが書けるところです。そこをおろそかにして、どうやって約7000人の中で2000番にも入れるでしょうか。そして、その基本事項が「書ける」ということは、基本事項であることを「知っている」ことが必要です。そうでないと時間に限りある試験の中で、基礎事項を落とさず書くことができないためです。そして、司法試験における基本事項とは、どの基本書や予備校本にも書いてあり、かつ司法試験の出題趣旨や採点実感にも当たり前と書かれるようなことです。そこで、量をこなすことがある程度は必然となってくるのです。

(2)次に必要なのは司法試験の過去問から自分の苦手を知り、それを克服していくことです。この「質」のある勉強が最も大事ですが、最も難しいところだと思います。
「苦手な部分があるけど、ほかの科目で挽回できるからいいや」という人もいると思いますが、果たして試験本番でほかの科目で苦手な部分を必ず挽回できると言い切れますか?苦手な科目があるのであれば、得意な科目の中でも苦手な部分がいくつかあり、それが出題されたら挽回どころかマイナスになってしまうのではないでしょうか。
経験すれば誰もが思うと思いますが、司法試験までは本当に時間がありません。苦手な部分を放置していたらあっという間に司法試験を迎えます。基礎事項はだいたいできるくらいのレベルで構わないので、苦手部分は克服しておきましょう。
私の場合、まず苦手を見つけるために司法試験の過去問や期末試験を起案し友達や先生、先輩に添削してもらいました。
克服の方法は人それぞれですが、私の場合は時間が足りず途中答案になるのを克服するため、構成時間を短くしようと思い、司法試験の構成だけを何度もこなしたり、苦手科目がある場合にはとりあえず受験生みんなが知っていそうな判例や規範だけでも覚えてみるなどしていました。
また択一試験が苦手(前述:予備で択一落ち)だった私は、司法試験の過去問や辰已法律研究所・TKCの模試の過去問を何度も解いて、分からなかった肢の理由づけに線を引いて何度も読み返していたりしました。また朝が苦手だったので、朝10時から個々人で択一をするだけのゼミを友達とやったりしていました。
克服するのに何度も挫折したり勉強方法を迷うのは当たり前です。周りの友達も、同じように迷っている(あるいは迷っていた)人がいると思います。もちろん先輩や先生でも構いませんが、迷ったら誰かに相談するべきだと思います。迷っている誰かの相談にのるのが、将来の自分(特に弁護士)と思えばいいのですから。

6 最後に

司法試験を合格するのに、方法は一つではないとはよく言われていると思います。ただし私は、上記の「量」と「質」だけは必ず確保しなければならないものだと考えています。
抽象的な話が多くなってしまいましたが、具体的なことは身近な方に相談してください。何か少しでもみなさんの参考になれば幸いです。
みなさんが合格できることを心より祈っております。

以上

2014年3月修了 T.R

わたしが司法試験を受験して感じたことは、合格への一番の近道は、自分の苦手なことに正面から向き合い、真摯にそれを克服することだ、ということです。
司法試験に合格するためには、一人ひとり超えるべき壁ややらなければいけない課題は違っていて、自分の課題は何なのかを細かく分析することができれば、合格は目前なのだと思います。

まず、短答についてですが、わたしは短答がとても苦手でした。一般的に、短答の対策としては、過去問を解くだけで解けるようになる人が多い中で、わたしは過去問を何度も解いたり、肢別を20回解いても、思うような成果を出せませんでした。はじめての受験時に短答を通過できなかったときは、“まだ勉強が足りなかったのかな”と漠然とした気持ちでおり、真摯に短答の点数が伸びない理由について分析をしませんでした。正直、人並みかそれ以上に短答に時間を割いて勉強していたのですが、人並みに勉強していても人よりできないという事実を認めたくなくて、“短答が人より苦手である”“司法試験に合格したいのであれば私に合った対策が必要である”という事実から目を背けていました。しかし、次の年も短答で成果を出すことができなかったため、その時点でようやく合格するためには短答が人より苦手である事実を真摯に受け止め、それを克服するための自分に合った対策が必要なのだと細かな分析をはじめました。そこで、一日の勉強時間を短答と論文を8:2に変えて勉強をスタートさせました。また、辰已で短答の基礎講義を受け、短答に必要な知識が欠けているのか否かをチェックし、肢別本をさらに50回まわしたり、毎週辰已で模試を受けるなど、徹底して短答対策をしました。毎週模試を受けることで、ペース配分や問いの聞かれ方、解き方がわかってくるようになり、年末には短答模試で90位をとることができるようにまでなりました。

短答が通過できなかった方には勉強量が足りなかった方、わたしのように方向性を間違って勉強していた方の2パターンがあると思いますが、まずは自分がどちらのパターンに当てはまるかを分析したうえで、勉強の方針を月ごとの達成目標を掲げながら決めてゆくことをお勧めしたいです。

次に、論文の対策についてですが、一定量の知識をもっていることは大前提ですが、論文は知識を持っているだけでは合格できないと感じました。そこで、本番の緊張感の中でも、三段論法を崩すことなく、論じたいことを強弱をつけて論じる力を備えることが必要だと考えました。そのため、インプットが終わっていないと思っても、同時進行でアウトプットとして起案することをお勧めしたいです。書いてみて、自分の答案に足りないのはどんな知識か、抜け落ちている知識はないか整合性のある文章になっているのかを確認しながら、文章にする力を鍛えることが大切だと思います。その際、人に添削してもらうことを強くお勧めします。自分では意味が通じていると思っていても、第三者にはそれが伝わらないのであれば、司法試験でも思うような点数はつきません。ですから、ロースクールの先生、補助講師の先生、すでに合格した友人、弁護士の先生、どなたでもいいので、答案を読んでいただくことが大切だと思います。論文が苦手だと考えている方こそ、早い段階から起案することをお勧めします。

個人的には、憲法、行政法、刑法、刑事訴訟法は書き方次第で点数に差が出る科目だと感じました。論じる力の差が如実に出る科目だと考えますので、法務研や予備校の答案添削付きの答練などに積極的に参加すべきだと考えます。私自身、上述したように、今年は短答に時間を割いていたので、インプットタイプのゼミをすべてやめて、伊藤塾とアガルートの答練を受け、起案ゼミを行うことで、週4通起案をし、残りの時間で自身の答案を書き直したり、覚えきれていなかった知識の確認を行うことに時間を使っていました。

最後に、本番ではとにかく真摯に目の前の問題と向き合って、自分が今もっている知識を使って自分の頭でよく考え、知識をはき出すのではなく問題を解くのだということを意識して解いていけば絶対に大丈夫です。わたしも、とにかく三段論法を崩すことなく、矛盾なく自分の言いたいことを簡潔に論じることを意識して本番に臨みました。当たり前のことのように感じると思いますが、それができれば、受かるのだと合格してはじめて感じました。
受験生活は毎日不安との闘いで、本当につらいですが、諦めずに、ひたむきに努力を続ければ必ず合格できると思います。
最後まで諦めずに合格に向かって頑張ってください。

以上

2016年3月修了 E.Y

 私は、平成28年3月に法科大学院を修了し、同年5月に行われた司法試験に1回目で合格することができた。
私が、司法試験に向けて勉強を始めたのは、大学1年生のときだった。辰已と提携して大学で行われていた講座を受講し、各司法試験科目の基礎的知識や基本的な答案の書き方を学んだ。学部の授業のペースよりも進んでいたため、早くに各科目の大まかな全体像を掴め、学部の授業の理解にも助かっていた。この講座は、毎週2回、18時ころから行われており、夏休みには朝から夕方まで行われていたので、クラスの友達と遊んだり、サークルに参加したりできなくて辛い時期もあった。このころに学んだ法律の知識がそのまま司法試験で使えたわけではないが、途中で投げ出さずに勉強を継続する力をつけることができたのは大きかったと思う。

大学3、4年生になると本格的に法科大学院の入試に向けた勉強を始めた。先輩や勉強の進んだ友人とともに、法科大学院の入試に向けての勉強として、また、進学後の法科大学院での授業に向けて、百選をまとめるゼミを行ったり、有名な演習教材を検討するゼミを行ったりすることで、司法試験でも使える知識を学ぶことができ、法科大学院での授業の予習の時間を減らすことにもつながった。

もっとも、法科大学院進学後は、学生だけで集まって行う自主ゼミを組むことはせず、大学の制度を活用し、大学の先生や補助講師の先生に指導してもらうことにしていた。学生どうしの自主ゼミでは簡単に休んだり、途中でやめたりすることもできてしまう上、苦手科目は特に自分からすすんで答案を書こうとは思えなかったので、ある程度強制的に答案を書く機会がほしかったためである。

そこで、大学の授業や、新しく始まった担任制、法制研究所が主催するL特ゼミを活用し、どの科目も満遍なく答案を書く機会を作るようにしていた。大学の授業は、正規履修に加え、問題演習の足りない科目については聴講させてもらい、毎週1回の担任制とL特ゼミにそれぞれ参加して答案を書いていたので、3年生の後期であっても、自習の時間や授業の復習にあてる時間はあまりなかった。それでも、自分で勉強の足りていない部分があると思って聴講をさせてもらうことを決め、担任制やL特ゼミに参加することも決めた以上、途中で投げ出せばその足りない部分は埋まらないと思っていたので、すべてを最後までやりきることにした。これらを最後までやりきったことで達成感があり、これだけ勉強したのだから大丈夫だと信じて本番の試験に臨むことができて良かったと思う。

司法試験の過去問は、法科大学院3年生になったころから、2時間で書く練習をしていた。公法系、民事系は、何度書いても2時間で書き終わらすことはできなかった。練習でできなかったことが本番でできるはずもなく、結局、司法試験のときも公法系、民事系は時間切れの答案が多かった。今となって思えば、私は、一文字一文字を書くスピードが遅かったわけではなく、答案を書き始めてからもこの構成でよかったのか悩んでしまうため書くのが遅かったのだと思う。そして、構成の時間はこれ以上短縮できない状態だったので、2時間で書き終わらすためには、必要最小限のことだけを書いて、書く総量を減らさなければならなかった。練習すべきは、2時間で書けなかったときに、自分の答案を見返し、必要最小限を目指してどこを削ることができるか分析することだったのではないかと反省している。また、補助講師の先生からは答案の書き直しを勧められていたが、私はゼミ中に間違いを指摘されて分かった気になって書き直しをしなかった。書き直しをしていれば、規範の定着にもなり、必要最小限を目指す練習もできたはずである。私と同様、2時間で書き終わらないことで悩む受験生には、ぜひ書き直しをおすすめしたい。

最後に、私が実質途中答案となってしまった科目がありながら、何とか司法試験に合格できたのは、何としても今年合格するという気持ちがあったからではないかと思う。私は、今年合格できなければ法曹の道は諦めると決めて勉強していた。大学1年生の頃から法律を学んで、法科大学院修了時点で既に6年になることから、今年合格できなければ法曹には向いていないと自分にプレッシャーを掛けて勉強することで、司法試験前に勉強し残すことがないようにしていた。自分の中の目標は、苦手科目をなくし、得意科目を伸ばすことで合格することだったが、公法系への苦手意識は最後までなくならず、司法試験の結果もひどかった。しかし、得意科目であった刑事系に力をいれて勉強をしていたおかげで、公法系、民事系の成績が悪くても刑事系で何とか合格ラインに達することができた。受験生には、今年に掛ける思いを強くもって勉強し、司法試験に臨んでほしいと思う。 

 以上

2013年3月修了 D.S

 1.はじめに

私は2013年に、明治大学法科大学院を修了しました。その後、3回連続で不合格となりましたが、今年2016年の司法試験で合格することができました。3回の失敗を経た経験を記しますので、今後受験生の方の参考になれば幸いです。

2.失敗1回目
私の一回目の受験は択一落ちという結果でした。原因はただ一つ、勉強不足です。択一は覚えてさえいれば通ります。それにもかかわらず落ちた理由は、勉強が足りなかった以外にありえません。

3.択一の勉強法について

択一落ちの結果を突きつけられてすぐに択一の勉強を始めました。そして2回目の択一は合格者平均程度、3回目は上位約20%程度、4回目に至っては上位約2%と完全に択一を得意とすることができました。
私がした勉強方法は以下の通りです。まず過去問を解きます。1日に2時間程度と時間を決め、その間に分野別で択一を解きまくります。これを繰り返していくとだんだんと自分が苦手な分野やよく間違えるポイントが見えてきます。そこをノートに書き出します。このノートは本試験直前に見返す予定だったので、量が多くなりすぎないように、本当によく間違えたり、引っかかったりする点だけを書きました。これを電車移動などの空き時間によく読んでいました。
また、間違えた肢については、次の日に必ず見返しました。これはおすすめなので是非やってみてください。
使うべき参考書は、なんでも良いと思います。私は、分野別の過去問を使いましたが、年度別の過去問でも肢別本でもなんでも良いので、自分に合ったものを使いましょう。とにかく択一は勉強量がものを言うので、繰り返し勉強し続けましょう。

4.2回目の悲劇

私の2回目の受験は、論文の足切りという散々な結果でした。足切りだったのは公法系です。これは私が憲法で問題文に書かなくて良いと書いてあることを書き狂ったことが原因です。しかし、行政法も当然得点が低く、また他の手応えのあった科目すらまったく点が伸びていませんでした。そこで、なぜこんなことになったのかを考える必要がありました。

5.2回目の反省

論文がからっきしダメだった原因は、結局私が論文に向いていなかったからでしょう。つまり、自分の感覚で論文を書いていてはダメだったということです。しかし、この失敗により自分を見つめ直すことができました。そして、ここから始めた勉強により、今回の合格につながったと思います。

6.論文の勉強の仕方について

論文の足切りにあうまでは、論点に気づければ書けるとか、判例を知っていれば書けるなどと思っていました。しかし、そういう考えは一切捨てて、一から自分の答案を見ることにしました。また、合格者に添削をしてもらった答案は、添削の内容を徹底的に読み込み、さらに合格答案や優秀答案をひたすら真似するようにしました。刑法でいえば住居侵入の書き方など、それまでは流していた細かいところまで優秀答案と比較し、どうすれば自分の答案が良くなるかを考えることを続けました。もはや法律の勉強ではなく日本語の勉強に近いと言えます。自分でよく書けたと思ったところも、本当によく書けているのか読み直し、もっと良くならないか検討しました。頭の中では常に文章を組み立てていたと思います。これは択一の勉強をしているときですらそうでした。択一で出てきた問題が論文で出たとしたらどう書くかを考えるといった感じです。ここまで徹底した理由は、本試験ではどうしても緊張したり慌てたりするので、そのような状態でも無意識的に点数のつきやすい文章を組み立てられるようにしなければならないと思ったからです。論文は知識ではないと良く言われますが、その意味がようやく分かってきたのだと思います。

7.たどり着いた合格

上記のような勉強を続けた結果、3回目で合格まであと10数点まで迫り、4回目で合格できました。4回目の受験では、正直手応えがありませんでしたが、蓋を開けてみれば論文で800番台に入ることができました。また、各科目の点数を見ても、全体的に満遍なく点を取ることができていました。この結果を受けて、上記の学習法が正しかったと確信できます。手応えがなくても無意識的に点を取ることのできる論文力が身についていたと言えるからです。

8.まとめ

長々と私の体験を書いてきましたが、結局のところ自己分析と合理的な勉強法ができたことが合格の要因だったと言えます。特に優秀答案と自分の答案を比較することは非常に効果的だったと思います。択一では安定して点がとれるのに論文がダメだという方は、どこか論文の書き方が悪かったり、文章力が欠けている部分があるはずです。今一度自分の答案をよく分析し、優秀答案と比較してみてください。そして、違うところが見つかれば、そこは優秀答案を真似するようにしてください。自然と点を稼げる答案が書けるようになると思います。

9.最後に

以上が私の合格体験記です。阿部先生をはじめ、最後まで私を気にかけてくださった先生方や、私より先に合格し添削やたくさんのアドバイスをくれた友人たちに感謝いたします。
以上

2012年3月修了 N.K

1.はじめに

私は、2012年に明治大学法科大学院を修了しました。つまり、今回が5回目、ラストチャンスだったわけです。仕事をしながら勉強を続けていたため、勉強時間を確保するのに苦慮しましたが、限られた時間の中で効率的に勉強する方法を模索しました。私が4年目までにしていた愚かしい勉強法と5年目に意識して変えたポイントをお伝えできればと思います。微力ながら皆様の合格のお力添えになれたら幸いです。

2.択一の勉強法

私は、もともと択一は得意としていました。得意だった理由は何か特別なテクニックがあったからではありません。ただひたすら過去問を解いたからです。
過去問を解いてみて民法で8割、刑法で8割をとれるのであれば論文に合格するための基礎知識は必要十分です。憲法は択一と論文の相関性が低いので7割とれれば十分です。あまり深入りしないでください。深入りすると泥沼にはまります。
では、具体的な勉強方法を以下に示します。インプット用教材としては完全択一六法が圧倒的に優れています。まず、まっさらな完択を用意します。そして、直近の過去問からぐるぐる解いていくわけです。分野別でも年度別でも構いませんが、分野別の方が効率的に知識整理をすることができるのでおすすめです。次がポイントなのですが、過去問グルグル1回目に、出題された条文判例その他の知識を各肢ごとに逐一、完択の該当箇所にチェックを入れていきます。これをしていくと、過去に何回も同じことを聞いているなあというのがみえてきます。これをすることによって、膨大な知識の中から本当に必要な知識と重要度の低い知識を棲み分けることができ、インプットにメリハリが出てきます。過去問をすべて解き終えた際には、本当に必要な知識が一目でわかる自分だけの完択が出来上がります。確かに時間はかかりますが、この効果は絶大です。知識の定着率が悪い人や、そもそも択一が危ういという方、一度ゼロから知識の見直しを図りたい方にはおすすめの方法だと思います。

3.論文の勉強法

次に、論文の勉強法を示します。上述したように択一で8割とれるのであれば、論文に合格するための知識は十分習得しているといえます。ではなぜ点が伸びないのか。それは、知識がないからではなく、問題の読み方、書き方のテクニックによるところが大きいと考えています。今年の論文問題もそうでしたが全体的に設問数が多く、迅速な事務処理能力が求められています。今年から問題作成者が実務家主体となったため、この傾向は来年度以降も続くでしょう。処理量が多い問題の場合、途中答案が多発します。その中で「一応最後まで書ききっている」、このことが非常に重要な意味を持ちます。最後まで配点割合に応じてバランスよく書ききっていること、これだけで相対的な評価が上がります。では、時間内に書ききるにはどうするか?それは、問題文を効率よく読んで問題点を把握し、出題者が求めていることに端的に答えることです。
皆さんとしてはまず自分が時間内に書ける限度枚数を把握してください。その上で、1ページ書くのに何分要するかも把握してください。そうすると、自分が答案構成に使える時間がわかるはずです。その答案構成時間は絶対に死守してください。おそらく、30分程度だと思いますが(行政法では40〜50分使ってしまっても仕方ありません)、その可処分時間の中で効率よく問題文を読む方法を以下に示します。

まず、憲法ですが、直近の過去問では必ず問題文の最後の段落あたりに原告の生の主張が記載されています。まずここを読みます。馬鹿正直に1行目から読むなどという愚行を犯してはいけません。そしてどの人権問題かのアタリをつけて最初から読んでいきます。これをするのとしないのとでは問題把握の難易度が大きく違ってきます。予備知識なしで映画をみるのと、あらすじを知った上でみるのとでは頭への入り方が全然違うのと同じことです。

次に、特に行政法と会社法で有用な読み方を示します。この2科目は初めて見るような日本語が突然出てきて受験生を混乱させる悪い奴らです。そのため、まず問題文上定義されている言葉(以下「…」という。と示されているところ)をマークし、その意味を頭に叩き込みます。やはり、一行目から馬鹿正直に読んでいってはいけません。まずは設問を読み、そこに出てくる謎の言葉があれば定義箇所に遡りマークします。そしてその定義の中にまた意味のわからない言葉があればさらに遡りその言葉の定義をマークしていきます。こういった定義されている概念は問題を解く上でキーとなることが多いので必ず意味を把握しましょう。この作業をしてから問題文を最初から読んでいきます。行政法の場合、会議録から読むのがオススメです。なぜなら、論述すべきことが誘導で示されているため、あとはそれに従って書けば自然と点数がくるからです。

この方法は他の全ての科目にも有効です。知識はあるのにとんちんかんなことを書いてしまいがちだという方は、問題文の読み方に問題があることが多いです。書き方は皆知りたがるのに読み方は案外軽視していませんか?自己分析として問題文の読み方にも目を向けて見ると合格に近づくと思います。

4.複数回受験の方へ〜モチベーションの維持方法〜

複数回受験しているとモチベーションを維持するのが難しくなってくることが当然あります。そんなときはいっそ勉強をやめて、旅行なり趣味なりに没頭してみてください。そのうち不思議なものでフツフツと勉強欲が湧いてきます。
勉強やりたくねえ…と思っているときにやってもたいして身につきません。勉強をやめてみる勇気もときには大事かと思います。

その他私がやっていた方法としては、手帳に日々の勉強した内容等を記録していくというものです。これをやると全8科目について自分がどこまで勉強が進んでいるのかを把握することができ、勉強の進んでいない科目を重点的にやるといった、バランスの良い勉強計画を組むことができます。また、見返すことによって、自分はこれだけ勉強してきたんだ!という自信を持つこともできます。模試で点数の良かった答案や全国模試の成績表などをおまもり代わりに持っていくのもいいでしょう。結局のところ、司法試験は精神力がものを言います。自信がつくアイテムを持つというのが大事なのではないかと思います。

5.さいごに

紙面の都合上、私のとった方法論をすべて書くことはできませんでしたが、合格者全員に言えることは、自分なりの合格必勝法を必ずもっているということです。その内容は十人十色ですが自信を持っています。皆さんもこの科目はこう読んでこう書けば点数がつくという自分なりの方法論を見つけてください。見つかったとき、それはあなたの合格を意味しますので最後まで諦めないでください。皆さんの合格を心より祈念しています。

以上

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