明治大学平和教育登戸研究所資料館 第5回企画展「紙と戦争-登戸研究所と風船爆弾・偽札-」

企画展ポスター

 陸軍登戸研究所では、戦時中、紙を使った2種類の兵器の開発を行っていました。一つは和紙を使った風船爆弾(ふ号兵器)、もう一つは偽札です。
 風船爆弾(爆弾・焼夷弾を吊るした直径10mの水素気球)は、1944年11月以降、約9300発が放たれ、1000発以上が目標の北米大陸に到達したとされています。この気球本体は、和紙をコンニャク糊で貼り合せたもので、全国の和紙産地と女子労働力を大動員して生産されました。本年は風船爆弾放球70年を迎えることに加え,風船爆弾用気球紙開発協力を要請された埼玉県小川町で作られている「細川紙」がユネスコの無形文化遺産登録の見通しとなり,注目が高まっています。
また、中国経済の攪乱を目的に1939年に参謀本部によって命じられた中国蒋介石政権の紙幣(法幣)の偽造には、当時の最高水準の紙漉き・透かし・印刷技術が用いられました。1942年以降、大量生産された偽造紙幣は当時の額面で40億円(1945年の日本の国家予算の5分の1相当)にのぼったとされています。
 今回の企画展では、この紙を使った兵器に焦点をあて、当時の和紙・洋紙製造技術がどのようなもので、伝統的な和紙技術がどのように風船爆弾製造に利用されたのか、近代において発達した洋紙技術がどのように偽札製造に動員されたのかを、当時の貴重な現物展示をまじえて明らかにします。

展示期間中関連プログラムを行います。関連プログラムについてはこちら

●開催要項

【会期】2014年11月19日(水)~2015年3月21日(土・祝) 日曜~火曜休館 ※ただし11/23(日)は開館
(2014年12月26日(金)~2015年1月6日(火)、17日(土)、2月5日(木)、7日(土)休館)
【会場】明治大学平和教育登戸研究所資料館
〒214-8571 神奈川県川崎市多摩区東三田1-1-1明治大学生田キャンパス内
【開館時間】10:00~16:00
【観覧料】無料
【主催】明治大学平和教育登戸研究所資料館

チラシPDFはこちら

風船爆弾気球紙で作成された表彰状(鈴木和子氏寄贈) 風船爆弾気球紙で作成された表彰状(鈴木和子氏寄贈)

埼玉県小川町にて風船爆弾のために漉かれた和紙(細川紙)(土川雅子氏寄贈) 埼玉県小川町にて風船爆弾のために漉かれた和紙(細川紙)(土川雅子氏寄贈)

「儲備券用紙[綴]」(株式会社巴川製紙所寄贈)戦時中、陸軍より巴川製紙所へ開発以来のあった試抄紙の綴り。背表紙には「儲備券用紙」とあるが、法幣の試抄紙と考えられる。 「儲備券用紙[綴]」(株式会社巴川製紙所寄贈)戦時中、陸軍より巴川製紙所へ開発以来のあった試抄紙の綴り。背表紙には「儲備券用紙」とあるが、法幣の試抄紙と考えられる。

中央銀行伍元券(大島康弘氏寄贈)「儲備券用紙[綴]」で試抄紙していたものと同タイプの法幣。 中央銀行伍元券(大島康弘氏寄贈)「儲備券用紙[綴]」で試抄紙していたものと同タイプの法幣。

 

関連イベント

●展示解説
館長 山田 朗(明治大学文学部教授)による企画展の展示解説。
【日時】11月22日(土)13:00~、15:00~/23日(日)10:00~、13:00~、15:00~/2015年2月28日(土)13:00~
【定員】各回20名(お申し込み順) 
【参加費用】無料
【参加方法】参加ご希望の方は開催日1週間前までに、下記資料館連絡先にご希望日時、お名前、参加人数、電話番号、E-mailアドレス明記の上お申し込みください。
●企画展記念講演会
「紙と戦争 —登戸研究所と風船爆弾・偽札—」
館長 山田 朗(明治大学文学部教授)による企画展講演会。資料館の最新の研究を交えてお話いたします。
【日時】2015年1月10日(土)13:00~14:30 ※開場12:30
【会場】生田キャンパス中央校舎6階メディアホール
【定員】280名(当日先着順)
【参加費用】無料
【参加方法】13時までに会場にお集まりください
●開館5周年記念講演会 ~「紙と戦争-登戸研究所と風船爆弾・偽札-」によせて~ 秘密戦兵器研究における紙と製紙会社の果たした役割

開館5周年を記念して,和紙関係業者・製紙会社とともに機能紙研究を行ってきた小林良生氏をお招きし,
風船爆弾と偽札の技術を紙の機能の視点から解明し,
戦後この技術がどのように展開していったかをお話いただきます。
また講演会後には,小林氏と山田館長との対談も予定しております。
【会場】明治大学生田キャンパス第二校舎A館4階特殊プレゼンホール(A416-A417教室)
【時間】13:00-15:30
    12:30     開場
    13:00-14:30 小林良生氏講演会
    14:30-14:45 休憩
    14:45-15:30 小林良生氏×山田朗館長対談「登戸研究所と紙」
    15:30終了予定
【定員】126名(入場無料,予約不要,当日先着順)
【講師】小林良生氏
【講師プロフィール】
1958年慶応大学工学部卒。東レ株式会社を経て,1975年化学繊維・合成繊維から紙を作る研究のため,
旧・通商産業省工業技術院四国研究所(現・産業技術総合研究所四国センター)化繊研究室長に就任(後に同研究所技術交流センター長就任)。
全国の県立製紙試験場長や製紙会社と研究を行う。
機能紙研究会(当初は化繊紙研究会)を運営。
退官後の1997年から2001年まで国際協力事業団(JICA)のプロジェクトチームリーダーとしてタイに赴任。
タイ・カセサート大学のタイ未利用農林植物研究計画の中で,
楮のアグロフォレストリーの栽培方式を共同研究した。
1974年ナイロン原料の合成の研究で工学博士号取得(慶應大学)。
1990年生物学的な観点から和紙をつくる研究(バイオパルピング法)で農学博士号取得(京都大学)。
1990年科学技術庁長官賞,1993年第3回日本・紙アカデミー賞,2004年瑞宝双光章,2011年機能紙研究会功労賞を受賞。
                                                                                                                                                                                                           以上

問い合わせ先

明治大学平和教育登戸研究所資料館
〒214-8571 神奈川県川崎市多摩区東三田1-1-1 明治大学生田キャンパス内
TEL: 044-934-7993
E-MAIL noborito@mics.meiji.ac.jp
※お車でのご来館はご遠慮下さい。

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