PHOTOGRAPHY__SHUHEI TONAMI/LOCATION__HANEDA AIRPORT
学びの先に広がる世界

世界中の空に、
安全な飛行機を
飛ばし続けたい。

全日本空輸株式会社
整備センター
機体事業室
機体計画部 ライン統制チーム須田裕貴機械工学科

2017年に明治大学を卒業し航空会社に就職した須田さんに、大学時代のこと、仕事のことをお聞きしました。

やりたいことを 諦めない

幼い頃、父に連れていってもらった羽田空港。飛行機が滑走路から大きな空に飛び出していくその姿に圧倒され、心が踊ったことをいまでも覚えています。「パイロットになりたい」。それ以来、私の未来はいつも空の上にありました。しかし、パイロットにつながる航空大学校の受験に明治大学在学中に挑戦するも、全ての選考を通過することはできず。その夢は志半ばで諦めざるを得ませんでした。しかし、飛行機に関わる仕事がしたいという想いは変わらず、4年生の時には飛行機の翼に関連する研究ができる研究室を選択。就職活動では研究室の先生から「君の人生なのだから、やりたいことを諦めずに」とアドバイスを受け、全日本空輸に入社することを決めました。

私の判断が、安全を確かなものにする。

入社後、最初に配属されたのはライン整備部でした。ライン整備とは、飛行機が着陸してから離陸する間に機体の点検や不具合を整備する仕事です。現場で機体に直接触れて仕事ができることは、何よりも嬉しかったです。同時に、お客さまの安全に直接つながる仕事という責任も感じました。現場では、マニュアルだけでは解決できないトラブル対応など学ぶことが多く、いまの業務にも活かされています。

4年目には就航機管理や整備計画を行う部署に異動しました。飛行機のダイヤは当日の気象状況や機材トラブル、空港の状況等に影響を受けることがあり、この仕事では計画の変更をタイムリーに判断することが常に求められます。この判断によってなにが変わるのか、安全は確かなのか。お客さまやともに働く大切な仲間の立場になって考え抜くことの大切さを、日々感じています。

やってみる、それが周囲を変えていく

お客さまに安全な空の旅を届けるために、多くの仲間と連携して飛行機を飛ばしています。それは仲間との信頼関係があって成立するもの。その上で“まずは、自分がやってみる”ということを大切にしています。

たとえば、コロナ禍の運航コスト効率化の取り組みとして、私を含めた若手が中心となって長距離路線で燃費の良い機体を優先的に飛ばす計画をはじめました。そういった取り組みは現状のルールを変えることにもなるため、抵抗を感じる人もいます。しかし自ら動き小さなことでも結果を出すことで、周囲も変わっていきます。ある先輩社員から「この件は、須田に任せておけば大丈夫」といってもらえたことは、いまでも印象に残っています。

遊ぶ、学ぶ、働く。私はどんなときでも “まずは、自分がやってみる”姿勢を大切に、より良い関係性をつくっていきたいと思っています。

須田裕貴

機械工学科/2017年卒業

2017年3月機械工学科卒業。流体工学研究室にて、翼周りの気体の流れなどを研究。2017年4月から全日本空輸株式会社に勤務し、現在は機体計画部ライン統制チームにて国内・国際線約230機の就航機管理を担当。

※所属・役職は取材時点のものです。