法科大学院長あいさつ

明治大学法科大学院長 河内隆史 明治大学法科大学院長 河内隆史


◇明治大学法科大学院は21世紀の社会を担う専門分野に強い 法曹を養成します。

21世紀のわが国では、国際化、グローバル化に対応するため「透明なルールと自己責任の原則に立脚した事後監視・救済型の社会への転換」が求められ、その基盤をなすのが司法の機能の充実・強化です。そのためには質・量ともに豊かな人材を育成することが必要であることから、司法制度改革の中核を担う制度として法科大学院制度が構想されました。法科大学院は法曹養成に特化した専門職大学院であり、その修了生にのみ司法試験の受験資格が与えられます。明治大学法科大学院は、このような国家的使命の一翼を担い、21世紀社会を担う法曹を養成するため、2004年(平成16年)、法科大学院制度の発足と同時に開設されました。

明治大学は、1881年(明治14年)、フランス留学から帰国した岸本辰雄と宮城浩蔵が矢代操とともに、自由民権思想の定着を法律学を通じて実現するため創設した「明治法律学校」に始まります。その建学の精神である「権利自由」「独立自治」は、21世紀社会を担う法曹に不可欠の資質であり、法科大学院においても、この建学の精神を継承した法曹養成教育を行うことが重要であると思います。また本学は120有余年に及ぶ伝統と実績の中で、在野法曹を中心とした多数の法曹を輩出するとともに、わが国初めての女性法曹を誕生させ、それに続く多くの女性法曹を輩出することにより、女性の社会への参画に寄与してきました。

本法科大学院においても、この伝統と実績を継承し、「権利自由」「独立自治」という教育理念を現代的に受け止め、「『個』を大切にする法曹」「人権を尊重する法曹」を養成することを目的とします。そして、法曹にふさわしい豊かな人間性と高い倫理観及び柔軟で創造的な思考力を育てるとともに、幅広い教養と専門的な法知識を教授し、法的諸問題を解決するための能力向上に必要な実践的教育を施すことにより、社会的、国際的に活躍できる優れた資質と能力を有する法曹、とりわけ在野法曹の神髄である「批判的精神」をもって社会秩序を探究し、21世紀社会を担う法曹を育成します。また21世紀社会は男女共同参画社会といわれますが、多数の女性法曹を排出してきた本学の伝統を継受して、そのような社会の形成に貢献する法曹を養成します。

カリキュラム上は、法律基本科目群や展開・先端科目群に配されている実定法科目が中心であるのはもちろんですが、幅広い教養と洞察力に裏打ちされた法的思考力を身につけてもらうため、基礎法学(法哲学、法史学、法社会学、比較法)や隣接科目(政治、経済、立法、公共政策)にも多くの科目を設けています。さらに法曹としての実践教育を施すため、模擬裁判、法曹倫理、法文書作成、事実と証明、エクスターンシップ、ローヤリング、法情報調査など多くの実務基礎科目を設けており、2010年度以降はいっそうの充実を図ります。本学出身の法曹で構成されている明大法曹会による協力と支援により、密度の濃い実務教育を提供する態勢がとられています。また21世紀社会においては「専門」法曹人であることが求められるという考えから、「企業実務と法」、「知的財産と法」、「環境と法」、「医事・生命倫理と法」及び「ジェンダーと法」の5分野を特に重視した手厚い科目の設置をし、これらの分野における一流の研究者と実務家を配置しています。

教育方法としては、研究者教員・実務家教員の密接な連携のもとに授業内容や教材の検討を行うチームによる教育とともに、少人数教育を徹底して多方向・双方向授業を行うことにより、学生諸君が法律の体系的理解に基づいて自ら論理的に思考し、議論し、文章表現できる能力を身につけてもらうことを目的としています。

全国的に見ると法科大学院をめぐる現在の状況には厳しいものがありますが、明治大学法科大学院は、多くの優秀な修了生を送り出し、これまで6回の司法試験では累計478名の合格者を出して着実な成果を上げています。2008年には認証評価機関である大学評価・学位授与機構による第1回の認証評価もクリアしました。

神田駿河台の地において、21世紀の社会を担う法曹を目指して学ぼうという意欲をもった学生諸君を明治大学法科大学院の教職員は全面的にバックアップします。大きく飛躍するために是非一緒に学びましょう。
 

上へ戻る

明治大学 MEIJIUNIVERSITY

© Meiji University,All rights reserved.