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理工学研究科

【応用化学専攻】茅嶋健太郎君が無機リン化学討論会若手研究セッションで若手優秀研究発表賞を受賞

2013年09月27日
明治大学 理工学研究科

 理工学研究科応用化学専攻博士前期課程2年の茅嶋健太郎君(相澤守研究室)が,島根県松江市で9月19日~20日に開催された,無機リン化学討論会若手研究セッションで若手優秀研究発表賞を受賞しました。

演題:血管内皮細胞増殖因子担持高強度化アパタイトファイバースキャフォルドのin vitroおよびin vivo評価

発表者:○茅嶋健太郎, 大山 遼, 江本 精, 松浦知和, 新井良和, 長屋昌樹, 長嶋比呂志, 相澤 守

内容:
 我々は、これまでに三次元的な多孔質構造を持ち、ハンドリング性を向上させた「高強度化アパタイトファイバースキャフォルド(AFS)」の開発に成功しています。このAFSをドラックデリバリーシステムの担体として、血管内皮細胞の強力な増殖因子である血管内皮細胞増殖因子 (VEGF) を担持させ、血管新生を誘導する新しいバイオマテリアルを作製しました。実際、このバイオマテリアルを用いて、細胞培養実験や大型動物を用いたインプラント実験を行ない、材料への細胞侵入性や細胞の形態観察、生体骨中における材料自身の吸収性や材料内部における骨形成量を評価しました。その結果、今回、創製したバイオマテリアルは、血管内皮細胞に特異的に発現するタンパク質(CD31)の存在が観察されたことから、新生血管を導入しうる材料であり、さらに生体内における吸収性および骨形成能を向上させることを明らかにしました。今回、この研究成果が認められ、若手優秀研究発表賞の受賞につながりました(口頭発表した学生19名中3名授与)。
 なお、日本無機リン化学会はリンを含有する無機物質およびそれに関係する物質に特化した学会であり、無機リン化学討論会は今回で23回目を数えます。
 
明治大学大学院