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第2回 (2005.2.23) |
山口 昇士 さん (神奈川県 箱根町長) |
1967年 商学部 商学科 卒業 |
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2005年1月2日、午前8時。号砲一発、夫々のスクールカラーのユニフォームを身に纏ったランナーが一斉にスタートする。第81回箱根駅伝の始まりである。母校の名誉と自身の誇りを胸に襷を受継ぎ、東京と箱根を往復する10区間に亘る日本で最も古い歴史を持つ駅伝である。今や国民的行事である。
今回はどんなドラマが生まれるか、どんな感動を見る者に与えてくれるのか。今年も2日、3日はテレビに釘付けである。胸ワクワクである。気が付くとテレビのボリュームは目一杯、家中に響く音量である。今年は、ワクワク感がいつもと違う。出場校20校の中に紫紺の地に白抜きの「M」のマーク、我が母校明治大学の選手がはっきりと認められる。
実に14年振りの本戦出場である。予選を堂々の3位で勝ち抜いての晴れ舞台である。期待の反面、不安も募る。箱根駅伝には絶対はないのである。217.9km何が起きるか予測できないのが箱根駅伝である。ひょっとしたら優勝?いやいや冷静にならなければ。自分の気持ちを抑えるのが大変である。それ程に長い空白であった。全盛期の中央、日大、早稲田など名門校とのしのぎを削る争いの中で優勝7回を数える我が母校、卒業生だけでなく、明大ファンは多い。物心ついた頃から駅伝を応援して育った私も、実は明大に入る前から明大ファンであった。 |
ところで、箱根町では、町を挙げて箱根駅伝を応援している。箱根の元旦は1月1日ではなく、1月2日である。各地区観光協会では、夫々工夫をし、応援の観光客をもてなし、住民と観光客が一体となって選手を応援し、駅伝を歓迎する。町は、昭和62年から5区の山登り、6区の山下りの選手全員の力走風景を写真に収め、パネルに仕上げ、選手一人ひとりに贈呈している。
今年は初めて明大選手の勇姿をパネルにし贈呈することができる。是非、手渡しをしたいと思っている。また、往路の優勝校には日本の伝統的工芸品に指定されている箱根寄木細工製の優勝カップを贈呈するとともにメダルを選手の胸にかけさせて頂いている。それは町長の役得である。
残念ながら、結果は、復路スタートは時差スタートをキープしたが、総合は18位に終わり、東海大学に贈ることになったが、幸い私は町長として2期目が始まったばかり、まだ少なくとも3回はカップ贈呈の機会がある。是非、この手で母校明治大学の選手に手渡したい。
選手諸君の一層の健闘を期待する。
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