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第19回 (2007.2.20) |
石橋 愛子 さん (株式会社富士キメラ総研、株式会社富士グローバルネットワーク) |
2001年 商学部 商学科 卒業 2004年 千葉大学大学院 社会科学研究科 経済学専攻 修士課程 修了 |
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「今の自分では到底無理であるが、全力を尽くせば達成可能である」と思われる、現実的かつ具体的な目標に挑戦し、達成した時に私は充実感を覚えます。明治大学は正にそんな目標と環境を私に与えてくれました。それは二年生で受験する二部から一部への転部試験です。受験科目である英語、中国語、経済学を学ぶために昼間は塾へ、夜間は二部の授業を受ける日々が続きました。受験期間の焦燥感や危機感、不安を乗り越えられたのは、明治大学一部への強い憧れと想いがあったからです。合格時の達成感は何物にも変え難い宝物となりました。
私が所属していた明治大学商学部の「経済コース(現アプライド・エコノミクスコース)」はマーケティングと経済学がしっかりと学べ、転部試験がきっかけで経済学を更に深く学びたいと思うようになり、大学院進学を決意しました。新たな目標は充実した日々を与えてくれるものです。
大学院修了後、富士キメラ総研での調査経験を活かして、富士グローバルネットワークではマーケティングデータの作成、インターネットマーケティングデータサービスの企画営業を担当しております。学問と実践にはギャップがありますし、大学は専門学校とは違いますから、「明日からすぐ役立つ即効性の高いスキル」を身につけるところではない、と私は思います。私が学部・大学院を通して学んだ経済や市場を捉えるための理論や思考力もすぐに役立つというよりも、現実社会での経験と共にどんどん成長しております。
学生時代、趣味で自費出版物を発刊していたことがあるのですが、当初は一冊も売れませんでした。ある時、マーケティングの講義を聴いていてふと「試しにマーケティングの理論を導入してみよう」と思い立ち、自分の持ち味を活かす企画、対象顧客の明確化、コスト削減に繋がる印刷会社探し、通信販売用に親近感の持てる広告作成、即売会会場でのディスプレイの工夫など、企画から販売の全工程を見直したところ最終的に完売に成功しました。
これは企業ではなく個人が趣味で行っていたからマーケティングの理論をすぐに応用できたわけで、企業は組織ですから状況が異なってきます。チームや上司の合意や許可、企画部や営業部などの他部署間における打ち合わせ、顧客層に関する調査、費用の見積りなどが必要となってきますし、学問として習った理論通りに企業や市場が動くとは限りません。また、いつも現状の自分に最適な目標を設定できるかもわかりません。しかしながら仕事で味わう充実感は学生時代のそれとは全く違います。
あなたにとっての充実感味わえる目標は何でしょうか。他者による評価や給料、ノルマ等に左右されることのない学生時代にこそ是非挑戦して下さい。
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